三谷幸喜の「笑の大学」やNODA・MAPの「THE BEE」など、人気演劇作品を高品質映像で鑑賞できる無料イベントが開催!|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
三谷幸喜の「笑の大学」やNODA・MAPの「THE BEE」など、人気演劇作品を高品質映像で鑑賞できる無料イベントが開催!

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三谷幸喜の「笑の大学」やNODA・MAPの「THE BEE」など、人気演劇作品を高品質映像で鑑賞できる無料イベントが開催!

2020年より舞台に関わる資料の収集、デジタルアーカイブ化やそれらの利活用のサポートを行なってきたEPAD(緊急舞台芸術アーカイブ+デジタルシアター化支援事業)。このたびEPADが、舞台芸術を未来につなげ、残していこうという趣旨の下、7月12日(水)より渋谷PARCO劇場にて、三谷幸喜やいのうえひでのり、野田秀樹など人気演劇作家たちの過去作を連続上映する「EPAD Re LIVE THEATER in PARCO〜時を越える舞台映像の世界〜」を開催する。

三谷幸喜の「笑の大学」ほか人気舞台3作を高品質映像で上映!

1本目の上映作品は、三谷氏が2023年2月に上演したばかりの傑作2人芝居「笑の大学」。初演は1996年で、同年度読売演劇大賞「最優秀作品賞」を受賞し、ロシア、韓国、中国、フランスでも翻訳上演され、海外でも大絶賛された。そんな本作が今年2月に「PARCO劇場開場50周年記念シリーズ」として、検閲官役に内野聖陽、座付き作家役に瀬戸康史を迎え、三谷自身の演出で四半世紀ぶりに上演。それが8Kカメラで収録した高品質な映像と立体音響によってPARCO劇場のスクリーンにて上映される。

2本目は、社団法人日本劇団協議会10周年記念公演として、井上ひさしの戯曲にいのうえひでのり(劇団☆新感線)が演出で挑んだ、様々な枠を超えたエンターテイメント作品「天保十二年のシェイクスピア」(2002年上演)のデジタルリマスター版。現代演劇でも絶大な影響を与え続けるウィリアム・シェイクスピアの全作を横糸に、江戸末期の人気講談「天保水滸伝」を縦糸として織り込んだ井上ひさしの傑作戯曲となる。シェイクスピア全作品の要素を盛り込んだ大作のため、上演時間は4時間以上。上演される機会の少ない貴重な作品だ。

「天保十二年のシェイクスピア」(2002年上演/デジタルリマスター上映)
「天保十二年のシェイクスピア」(2002年上演/デジタルリマスター上映)

3本目は、野田秀樹がアメリカ同時多発テロに触発されて創作した、NODA・MAP番外公演「THE BEE」Japanese Version ジャパンツアー(2012年上演)のデジタルリマスター版だ。筒井康隆の小説「毟りあい」を題材に、ロンドンで現地演劇人とワークショップを積み重ね、書き下ろした英語戯曲「THE BEE」。初演は2006年のロンドンで、2007年には東京で日本語版が初演され、NY、香港、エルサレム、パリなど10カ国14都市で上演、各地で称賛されてきた舞台となる。

NODA・MAP番外公演「THE BEE」Japanese Version ジャパンツアー(2012年上演/デジタルリマスター上映)
NODA・MAP番外公演「THE BEE」Japanese Version ジャパンツアー(2012年上演/デジタルリマスター上映)

また、上映後にゲストを招いたトークイベントが実施される日もある。7月15日(土)18:00から上映される「THE BEE」の終演後には、吉見俊哉 (デジタルアーカイブ学会会長/國學院大学教授)と、福井健策(弁護士/一般社団法人EPAD共同代表理事)が、7月16日(日)14:00から上映される「笑の大学」の終演後には、三谷氏と堀尾幸男(舞台美術家)が登壇する予定だ。


舞台美術の軌跡に興味津々!同時開催の展覧会もチェック

7月12日(水)~7月19日(水)まで、PARCO劇場のホワイエで同時開催される展覧会にもぜひ足を運んでみて。「舞台美術家協会×EPAD」では、舞台美術家協会(舞台芸術において、視覚的、美術的立場から演出に参画する創作者や技術者、教育者、研究者が集う)とEPADが協働し、美術家の優れた作品の写真やデザイン画をデジタル化・収集してきたこれまでの活動が展示されている。入場無料なので、この機会に美術家たちが歩んできた軌跡をたどっていただきたい。

【写真を見る】舞台美術の第一人者、堀尾幸雄の展示会も!舞台ファン必見のイベントがPARCO劇場で開催
【写真を見る】舞台美術の第一人者、堀尾幸雄の展示会も!舞台ファン必見のイベントがPARCO劇場で開催

また同会場にて、舞台美術家である堀尾幸男の展覧会「舞台美術の記憶Ⅰ」も開催される。展覧会では堀尾氏が残してきた35演目における仕事が、舞台美術模型やデザイン画、作家本人による舞台美術考察を通じて紹介される。舞台空間として成立する以前の公演では知ることができない堀尾氏の知られざる美術表現を見られるチャンスとなる。こちらも入場無料なので、はしごをして立ち寄っていただきたい。

伝説の舞台3作の上映会を含め、演劇ファン垂涎のイベントが無料で楽しめるまたとない機会。スケジュールを確認して、チケットは早めに入手して。

文/山崎伸子

『EPAD Re LIVE THEATER in PARCO〜時を越える舞台映像の世界〜』開催概要

【上映会】
■会場:PARCO劇場
■上映作品
「笑の大学」(2023年上演/8K+立体音響上映)
作・演出 三谷幸喜
「天保十二年のシェイクスピア」(2002年上演/デジタルリマスター上映)
作:井上ひさし 演出:いのうえひでのり
NODA・MAP番外公演「THE BEE」Japanese Version ジャパンツアー(2012年上演/デジタルリマスター上映)
演出:野田秀樹 原作:筒井康隆 〜「毟りあい」(新潮社より)〜
英語脚本:野田秀樹&コリン・ティーバン 日本語脚本:野田秀樹
■スケジュール
7月12日(水)18:30「笑の大学」
7月13日(木)17:00「天保十二年のシェイクスピア」
7月14日(金)18:30「THE BEE」Japanese Version
7月15日(土)12:00「天保十二年のシェイクスピア」/18:00「THE BEE」Japanese Version *
7月16日(日)14:00「笑の大学」*
*終演後、トークイベントあり
7月15日18:00 吉見俊哉 (デジタルアーカイブ学会会長/國學院大学教授)、福井健策(弁護士/一般社団法人EPAD共同代表理事)
7月16日14:00 三谷幸喜(劇作家・演出家)、堀尾幸男(舞台美術家)
※トークイベントは、上映会のチケットをお持ちの方のみがご入場いただけます。
※トークイベント単体でのご予約は承っておりません。

■チケット料金:要予約/無料
※プレイガイドにおいて、システム手数料(110円)と発券手数料(220円)が発生いたします。スマチケご利用の場合は、スマチケ利用料(330円)が発生いたします。

■チケットお取り扱い
イープラス:https://eplus.jp

【舞台美術家協会×EPAD】
■会場:PARCO劇場 ホワイエ
■会期:2023年7月12日(水)〜19日(水)
■時間:11:00~20:00(7月19日は17:00まで)
■チケット料金:無料・予約不要

【堀尾幸男 舞台美術の記憶Ⅰ】
■会場:PARCO劇場 ホワイエ
■会期:2023年7月12日(水)〜19日(水)
■時間:11:00~20:00※最終入場:終了時間30分前/7月19日は17:00まで
■チケット料金:無料・予約不要

■問い合わせ/一般社団法人EPAD:https://epad.terrada.co.jp
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