「ただ、いい作品を作りたい」ハリソン・フォードや監督らが“最後のインディ・ジョーンズ”に懸けた想いを語る
「本当に大切なことを描いた、美しい物語だと思います」(フィービー・ウォーラー=ブリッジ)
1969年、インディ博士は引退を決意しNYのアパートで暮らしている。そこに現れるのが、インディの親友の娘のヘレナ(フィービー・ウォーラー=ブリッジ)。彼女は父がインディに託した秘宝、“運命のダイヤル”を求めてやってきたのだった。ウォーラー=ブリッジは、女優としてだけでなく、ドラマシリーズ「Fleabag フリーバッグ」、映画『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(20)では脚本家としても活躍する才媛。フォードは、ヘレナの登場によってインディの人生に再度刺激が与えられたと解説する。この偉大なフランチャイズ作品に出演した経験について、ウォーラー=ブリッジは「この映画で、想像のなかや歴史上の場所に実際に足を踏み入れることができるのはこのうえない魔法のようなものでした。アクションシーンも戦闘シーンも、とても楽しみました。ただなにかに身を投じる行為が、役者としていかに自由なことなのか、そして時には頭でいろいろ考えることから抜け出して、トゥクトゥクから飛び降りる体験が役者にとってとても有益な訓練になることに驚きました」と、撮影を存分に楽しんだことを認める。
向こう見ずで冒険に飛び込んでいくヘレナと、人生の幕引きを考え始めたインディのコンビは、次々と起きるアクシデントをとおして関係を築いていく。「ヘレナの登場によって、インディは考古学や冒険への情熱を取り戻す。もちろん、ヘレナには別の意図があったとしても。皮肉なことに、彼女の偽りの情熱がインディと一緒に冒険を体験することによって、最後には本物になるのです。2人の友情が続くかどうかは別として、ヘレナの生き方は永遠に変わってしまいました。そういった変化が世代を超えて起こることが、私はとても気に入りました。本当に大切なことを描いた、美しい物語だと思います」、そう語るウォラー=ブリッジは、記者会見の壇上でフォードと愛おしそうに笑い合った。