広瀬アリスに「ミッション:インポッシブル」のアクションでチャレンジしたいものを聞いてみた!

インタビュー

広瀬アリスに「ミッション:インポッシブル」のアクションでチャレンジしたいものを聞いてみた!

2022年、『トップガン マーヴェリック』で一大旋風を巻き起こしたトム・クルーズ主演最新作『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』が公開中だ。秘密部隊IMF(インポッシブル・ミッション・フォース)のイーサン・ハントが最新AIの争奪戦に巻き込まれる本作の日本語吹替版で、慈善家の顔を持つ武器商人ホワイト・ウィドウの声を演じているのが広瀬アリス。現在放映中の大河ドラマ「どうする家康」で家康の側室・於愛の方を演じ、その愛されキャラで注目される彼女が裏社会の策略家にどんな想いで臨んだのか胸の内を語ってくれた。

広瀬アリスが「ミッション:インポッシブル」最新作にてホワイト・ウィドウ役続投にかけた想いを語る
広瀬アリスが「ミッション:インポッシブル」最新作にてホワイト・ウィドウ役続投にかけた想いを語る撮影/河内彩

ネット世界を支配する最新鋭AI“それ(エンティティ)”を搭載したロシアの潜水艦が、ベーリング海で沈没。何者かによって“それ”を制御する2本の鍵が持ち去られた。アメリカをはじめ各国が鍵の争奪戦を繰り広げるなか、人類を破滅に導く“それ”を破壊すべきと考えたIMFのイーサン(トム・クルーズ)と彼のチームは、独自に行動を開始。広瀬が演じるホワイト・ウィドウ(ヴァネッサ・カービー)は鍵の争奪戦に関わる武器商人。政界にも太いパイプを持つ彼女は、独自のネットワークを使ってイーサンをはじめとする様々な人間たちを出し抜くため水面下で暗躍する。ホワイト・ウィドウのシリーズ初登場は前作『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』(18)で、引き続き2度目の参戦となる。

【写真を見る】イーサン・ハントの胸元に腕を絡ませる、妖艶な武器商人ホワイト・ウィドウ…
【写真を見る】イーサン・ハントの胸元に腕を絡ませる、妖艶な武器商人ホワイト・ウィドウ…[c]2023 PARAMOUNT PICTURES.

「『帰ってきたよ』という感じを出したかったし、圧倒的にセリフ量が多くて苦労した」

「彼女はいろいろな人やものをつなげる役」と広瀬が紹介するように、ホワイト・ウィドウは利益のためなら善悪や陣営に関わらず仲介役として暗躍。テロリストへの兵器密売からCIAとの取引までこなし、サスペンス面で本作の中心的な役割を担っている。「だから私の出るシーンはアクションが少なく、かわりに駆け引きや心理戦がすごいんです」という広瀬が特に印象に残っていると語るのが、イタリア、ヴェニスの巨大なクラブのシーン。鍵を巡る取引の場に“黒幕”として突然彼女が現れる。「ここはサプライズ感があって好きですね。『帰ってきたよ』という感じを出したかったし、圧倒的にセリフ量が多くて苦労したこともあって、すごく印象に残っています」。

『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』のロケ地の一つとなったイタリア
『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』のロケ地の一つとなったイタリア[c]2023 PARAMOUNT PICTURES.


前作では「ジョン・ラーク」と名乗って彼女と駆け引きをしたイーサンをちらりと見て「ラークさんとお呼びすればいいかしら?」と上から目線で言い放つ姿も彼女らしい。「前作からのつながりをさりげなく伝えるところは彼女らしくていいですね」。そんなウィドウを演じるうえで心掛けたのは、女性らしさ、強さ、そして「圧倒的なくらい」な悪女感だという。「相手を皮肉るセリフも多いですから(笑)。ヴァネッサ・カービーさんの美貌と相まって、悪に振り切ったところがホワイト・ウィドウの魅力だと思います」。

「続編で呼んでいただけるのは演じる側としてすごくありがたいこと」

5年前の『フォールアウト』でもホワイト・ウィドウの吹替えを担当した広瀬は、本作への出演にあたりリベンジの気持ちもあったと明かす。「初めてウィドウを演じたのは23歳の時で、まだお仕事の経験も浅く自分としては悔しい想いもあったんです。5年の時を経て同じ役をやらせていただき、純粋にうれしかったです」という広瀬。ヴァネッサ・カービーが『デッドレコニング PART ONE』にも出演すると知った時の感想を尋ねると「話が来たらいいな、と思いました(笑)。でもドラマのお仕事もそうですが、続編で呼んでいただけるのは演じる側としてすごくありがたいことなんです」と教えてくれた。
そんな広瀬は本作でホワイト・ウィドウのほかに別の役も演じている。一人二役の役作りは収録の現場で探っていったという。「吹替えのお仕事の経験が多くないので、手探りの部分はありました。演じ方は完全に切り替えてほしいとのことだったので、喋るトーンや口調を変えながら。ウィドウは年上の役なので演じる時は大人っぽく、地声よりもキーを下げてセリフを言っていますが、もう片方は少し早口で焦りの感情を表現したり。息ひとつで感じ方が変わるので、ウィドウとは違うテンポを心掛けてお芝居しました」と振り返る。

ルーサー、ベンジーら、おなじみのメンバーも登場する
ルーサー、ベンジーら、おなじみのメンバーも登場する[c]2023 PARAMOUNT PICTURES.

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