真面目な青年は、なぜ冷酷な独裁者に?「ハンガー・ゲーム」シリーズを一気におさらい!
全世界で1億部を売り上げるスーザン・コリンズのYA小説をジェニファー・ローレンス主演で実写映画化し、シリーズ4作で全世界累計興収29億5000万ドルを突破するメガヒットを記録した「ハンガー・ゲーム」シリーズ。その8年ぶりの最新作にしてシリーズの前日譚が描かれる『ハンガー・ゲーム0』(今冬公開)に向け、いまのうちにこれまでのシリーズを一気におさらいしていこう。
アクロバティックなアクションで描かれる、カットニスの壮絶な戦い!
キャピトルと呼ばれる中心地に富裕層が住み、その周りを12の貧しい地区が取り囲む近未来国家パネム。そこでは反乱を抑止する目的で、毎年各地区から少年少女1名ずつが選ばれ、24人で最後の一人になるまで殺し合う“ハンガー・ゲーム”が行われていた。第1作『ハンガー・ゲーム』(12)では、第12地区に暮らす16歳の少女カットニス・エバディーン(ローレンス)が第74回ハンガー・ゲームの代表に選ばれた幼い妹の身代わりとなって自らゲームへの参加を志願する。
得意の弓矢を駆使して壮絶なサバイバルゲームを生き抜いていくカットニスは、同じ第12地区の代表であるピータ(ジョシュ・ハッチャーソン)と共に異例の同時優勝を果たす。しかし続く『ハンガー・ゲーム2』(13)では、カットニスの大会中の行動を反逆行為だとみなした大統領のコリオレーナス・スノー(ドナルド・サザーランド)率いる政府関係者たちの思惑により、彼女は歴代の優勝者たちと戦うことを余儀なくされてしまう。
そして前後編2部作として公開された『ハンガー・ゲーム FINAL:レジスタンス』(14)と『ハンガー・ゲーム FINAL:レボリューション』(15)では、故郷である第12地区が破壊されたカットニスが、同じようにかつて政府に滅ぼされた第13地区で結成されたレジスタンスに参加。反乱軍のシンボルとして政府軍へ挑む姿が描かれていった。
64年前になにがあったのか…大統領の知られざる過去が描かれる
最新作『ハンガー・ゲーム0』で描かれるのは、カットニスがプレイヤーに志願するより64年前の物語。第10回ハンガー・ゲームの第12地区の代表として選ばれたか弱き少女ルーシー(レイチェル・ゼグラー)。彼女の教育係として任命されたのは、後にパネムの大統領となる18歳の青年コリオレーナス・スノー(トム・ブライス)だった。負ければ即死のゲームで精神的に追い詰められていくなか、2人は徐々に惹かれ合っていく。
これまでのシリーズではパネムの絶対的な大統領として君臨していたスノー。カットニスの類稀な正義感と反骨心を早くから感じ取り、彼女の存在を危ぶんでいたスノーは、ゲームの勝者となった彼女を抹消する計画を企てるなど、徐々に残酷な本性をあらわに。そして「ハンガー・ゲーム FINAL」2部作では、レジスタンスたちの反乱を制御できずに窮地に追い込まれ、衝撃的な結末を迎えることとなった。なぜ彼は闇落ちしてしまったのか、その知られざる過去が、この最新作で明らかにされていく。
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文/久保田 和馬