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INI高塚大夢が語る、研究欲で乗り越えた声優初挑戦。自ら作詞した主題歌に込めたメッセージ

インタビュー

INI高塚大夢が語る、研究欲で乗り越えた声優初挑戦。自ら作詞した主題歌に込めたメッセージ

「自分だからこそ届けられる言葉を歌にしたい」

本作の日本語吹替版の主題歌となる「My Story」は、本作のために高塚自身が歌詞を書き下ろしたINIの新曲だ。「高校の時にバンドをやっていて、その時にもオリジナルの楽曲を作ったことはあったのですが、こうして自分の書いた曲をたくさんの人に届けることは今回が初めてです」と語る高塚は、この楽曲にどのようなメッセージを込めたのだろうか?

王女ミラと互いの素性を隠したまま惹かれ合うルスランだったが…
王女ミラと互いの素性を隠したまま惹かれ合うルスランだったが…[c]2018, SSVG EAST FUND INVESTMENT LIMITED [c] 2018, “ANIMAGRAD” LTD [c] 2018, Ukrainian State Film Agency [c] 『ストールンプリンセス:キーウの王女とルスラン』製作委員会

「INIになってからずっと、夢を持っているけれどなかなか踏み出せずにいる人に勇気を与えてあげられるような曲を作れたらと考えていました。夢を一つ叶えることができた自分だからこそ届けられる言葉を歌にしたい。それがこの『My Story』という楽曲でかたちになりました」。

高塚は特に想いを込めた歌詞を二箇所紹介してくれた。「一つ目は2番の最初の『憧れていた理想の場所 少し近づけた今なら 過去の自分を悔やんだりはしない』というフレーズです。夢を抱いていた当時は、自分を未熟に感じて悩んだりしたことも多かったんですけど、振り返ってみるとその時にやっていたことが全部いまの自分のためになっていると感じました。だから昔の自分に、君がいまやっていることは間違っていないんだよと伝える気持ちでこの歌詞を書きました」。


『ストールンプリンセス:キーウの王女とルスラン』は公開中
『ストールンプリンセス:キーウの王女とルスラン』は公開中[c]2018, SSVG EAST FUND INVESTMENT LIMITED [c] 2018, “ANIMAGRAD” LTD [c] 2018, Ukrainian State Film Agency [c] 『ストールンプリンセス:キーウの王女とルスラン』製作委員会

そしてもう一つは最後の大サビに入る直前の「本当は弱くて不安で 彷徨ってしまっても君となら抜け出せるよ」という一節だ。「これは僕たちとこの映画の主人公であるルスランが通じている部分でもあります。ルスランは勇敢でたくましくて、なかなか人に弱さを見せないけれど、終盤で一度だけ弱さが垣間見えるセリフがあるんです。それを観た時に、弱さを持ちながらでも強く生きることができる。その弱さがあるからいまの強さがあるんだと歌詞で表現したいと思いました」と、映画と密接にリンクして作られた楽曲であることを明かす。

「ルスランと同じように、僕もINIのみんなも、それぞれ自分のなかになにかしらの弱い部分を持ちながら、それでもいまこうやって成長している。メンバーに歌詞を初めて渡したときにはどういうリアクションをもらえるかなという不安もありましたが、『この曲がいままでで一番好き』と言ってくれるメンバーもいてホッとしました。それぞれのメンバーが歌詞を読んだ気持ちを込めて歌ってくれているので、想いを感じ取りながら聴いてくれるとうれしいです」。

取材・文/久保田 和馬

※高塚大夢の「高」は「はしごだか」が正式表記

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