チョン・ジョンソ、ハン・ヒョジュらが登場!第28回釜山国際映画祭、注目作のトークイベントレポート

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チョン・ジョンソ、ハン・ヒョジュらが登場!第28回釜山国際映画祭、注目作のトークイベントレポート

大ヒットリメイク映画の続編がついにベールを脱ぐ!『毒戦2』監督&キャストが登壇

Netflixにて11月17日(金)から独占配信される『毒戦 BELIEVER 2』。オープントークにはペク・ジョンヨル監督をはじめ、麻薬捜査の鬼刑事ウォノを演じたチョ・ジヌン、奇天烈な牧師ブライアン役のチャ・スンウォンといった前作のキャスト陣と、新たに加わったハン・ヒョジュ、オ・スンフンが一緒に参加した。

世界公開が待ちきれない!『毒戦2』出演者たち
世界公開が待ちきれない!『毒戦2』出演者たち[c]BIFF

風変わりなラブストーリー『ビューティー・インサイド』(15)を監督し鮮烈な長編デビューを果たしたペク・ジョンヨル監督は、韓国で500万人以上に愛された前作の新たな物語を手がけたことについて、「この映画は非常に珍しい構造をしています。続編ということで全く初めての物語ではなく、裏話や前日譚ではなく、途中からパズルのピースを作る作業なので非常に珍しい試みであり、面白かったです。『毒戦 BELIEVER』はとても強烈でプリミティブだったと思いますが、それをどう引き継いでいくか。俳優の感情をどう作品に取り入れるか。そこが演出の重要なポイントだったと思います」と明かす。

Netflixにて11月17日(金)から独占配信される『毒戦 BELIEVER 2』
Netflixにて11月17日(金)から独占配信される『毒戦 BELIEVER 2』[c]Netflix

本作で特に注目を集めているのが、歴代級の変身を遂げたハン・ヒョジュだ。物語の端緒、麻薬組織の姿なき帝王イ先生を守るクンカルとして登場する。ペク監督とは『ビューティー・インサイド』からの好タッグだ。

俳優として新たなステージを手に入れたハン・ヒョジュ
俳優として新たなステージを手に入れたハン・ヒョジュ[c]BIFF

「クンカルは、イ先生を守ろうとする人。前作のキム・ジュヒョクさんとチン・ソヨンさんを合わせたようなキャラクターだと思います。人気の高い『毒戦 BELIEVER』の名声を貶めてしまわないようしっかり準備しないといけないと思ったので、とても大きな挑戦だったと思います。自分が持っていない新しい部分を作って見せようとビジュアル的には全く違う見た目にしようと決めて、義歯を作り、体を絞って腹部の筋肉を見せられるよう頑張りました。内面としては、一見悪役であっても頭脳明晰さが感じられる悪役にしたかったので、ビハインドストーリーを作り演じました」

そんなハン・ヒョジュに、チョ・ジュヌンも「短いストーリーながらクンカルというキャラクターは、ハン・ヒョジュさんを本当に悩ませていたよ」と、労いとともに完成度に称賛を送る。全世界公開が実に楽しみだ。

新たなダークスリラー「ヴィジランテ」チームがオープントークに登場!

11月8日(水)よりDisney+で全世界公開されるドラマ「ヴィジランテ」。幼い頃に母親を殴り殺されてしまったジヨンが、十分な裁きを受けないまま出所した犯人を恨み続けたのち、犯罪者をターゲットに復讐していく“ヴィジランテ(自警団)”となるダークスリラー。同名ウェブトゥーンの実写ドラマ化だ。

同名ウェブトゥーンの実写ドラマ化した「ヴィジランテ」
同名ウェブトゥーンの実写ドラマ化した「ヴィジランテ」[c]BIFF

現在兵役義務で入隊中の主演ナム・ジュヒョクに代わり、オープントークにはチェ・ジョンヨル監督と出演陣が登場した。実力派俳優ユ・ジテ、ジヨンに“ヴィジランテ”の呼び名をつけた財閥の副社長ガンオク役のイ・ジュニョク、ジヨンの行動をスクープネタとして追うTVマンのチェ・ミリョに扮するキム・ソジンが登壇した。

ユ・ジテは「漫画よりも漫画的なキャラクターをどうリアルに描くかを考え、少し筋肉質な20kgの増量をしました。プレッシャーを感じましたが、きっと良い内容になるだろうと確信していたので、撮影は楽しかったです」

キム・ソジンは自身の役柄について「チェ・ミリョは、自分の考えをとてもオープンに自信を持って表現する人。大胆で、どんな状況にも簡単に屈服しません。それこそが彼女の生存方法であると同時に憐憫を誘う面でもあると感じました。ミリョの人生の背景を深く考えようと努力もあったと思います、そして正真正銘のジャーナリスト。自分が目指していたものを諦めずに粘り強く行動する強い意志に少し焦点を当てようとしたと思います」。

ユ・ジテらダークスリラー「ヴィジランテ」出演陣
ユ・ジテらダークスリラー「ヴィジランテ」出演陣[c]BIFF

映画を観るという体験。ホン・サンス監督『IN WATER』は「顔を水の中につけている印象の映画」

済州島を舞台に、短編映画の撮影に集まった3人の男女をめぐるホン・サンス監督最新作『水の中』。シーンのほとんどがアウト・オブ・フォーカスで、にじんだような画面が観客の意表を突く。

観客の声援にハートポーズで応える『IN WATER』の二人
観客の声援にハートポーズで応える『IN WATER』の二人[c]BIFF

ハ・ソングクは、近年では頻繁にホン・サンス映画に登場する、ホン・サンス組のエースだ。「私たちは映画チーム全員が実際に滞在したのと同じ部屋で撮影しました。ホン・サンス監督のこれまでの作品の場合は、ロケ地が決まっていたり、別の場所に行って撮影したりした感じでしたが、済州島の実際の宿として使っていた場所で撮影しました。ですので、映画は少し違ったものになったと思います」

ホン・サンス監督最新作『水の中』
ホン・サンス監督最新作『水の中』[c]BIFF

初めてホン・サンス監督と縁を結んだキム・スンユンは「一緒に遊びながら撮影をしたようでした」と、夢のような時間を振り返る。「監督から“私はもう映画を撮り終えて全部完成させましたけど、皆さんはもっと遊びたいですか?” と言われ、いえいいえみんな一緒に!と早くクランクアップしたような記憶があります。美味しいものをたくさん食べました」。

2人だけで観客への挨拶に立つハ・ソングクとキム・スンユンに、ホン・サンス監督は「頑張ってきて」と軽妙なエールをくれたそうだ。ハ・ソングクの声真似も相まって、BIFFになかなか姿を現さないホン・サンス本人が来てくれたような近さも感じられてうれしい時間となった。

取材・文/荒井 南

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