多くの名匠に愛される“イイ男”、アダム・ドライバーの魅力とは?
『沈黙-サイレンス-』(16)で若き宣教師を演じ、年末に新作が公開される『スター・ウォーズ』新シリーズのカイロ・レン役でも知られる注目の若手俳優、アダム・ドライバー。鬼才ジム・ジャームッシュ監督の最新作『パターソン』(8月26日公開)では主演を務め、さらなる演技の幅を見せている。その多彩な活躍で、今ハリウッドで最も旬な彼の魅力について探ってみたい。
パッと見はいわゆる美形ではないものの、見れば見るほど味が出る顔と、2m近い長身。個性派として話題作で大きな存在感を放つアダムは、名門ジュリアード音楽院仕込みの元舞台俳優。舞台、テレビ、映画と、分野を問わず、地道にキャリアを積み上げてきた実力が彼の強みだ。
そのカリスマ性は様々な映画監督から愛されている。ノア・バームバック監督作品には『フランシス・ハ』(12)、『ヤング・アダルト・ニューヨーク』(14)と続けて出演。サヴェリオ・コスタンツォ監督『ハングリー・ハーツ』(14)ではヴェネツィア国際映画祭主演男優賞を受賞し、マーティン・スコセッシ監督『沈黙-サイレンス-』での鬼気迫る熱演は高く評価された。超大作『スター・ウォーズ』シリーズへの抜擢に関しても決して浮かれず、アクションをこなしダークな魅力を披露している。映画の大小を問わない出演作品選びからは、彼の落ち着いた人格とセンスの良さがにじみ出ている。
ジャームッシュ監督の『パターソン』は、アダム演じるバス運転手と妻、愛犬のいつもの7日間を彼の詩と共に映し出す物語。繊細で、優しく、寡黙でちょっと間の抜けた主人公は、演じるアダムの雰囲気にニクいくらいぴったり。人間の豊かさを感じさせる彼の絶妙な演技をじっくりと味わえ、何気ない日常の美しさにじんわりと癒される作品だ。
深みとコクのあるアダムの魅力には、知ってしまうと忘れられない中毒性あり!あなたも、一度見ると引き込まれて、ハマることになるかも!?【トライワークス】