梶裕貴や荒木哲郎監督、澤野弘之らも登場!“10年分”の想いが明かされる「進撃の巨人」アフターパーティーの模様をお届け
監督に作曲家、原作編集者も登場!作品作りの裏側が明かされる
「制作の裏側に迫る!」と題されたスタッフ対談には、Season1~3の監督を務めた荒木哲郎と作曲家の澤野弘之が参加したものが1本、Season4~Final Seasonを担当した林祐一郎監督と講談社の原作編集者、川窪慎太郎による対談が前後編で2本と、合計3本立て。
荒木と澤野による「監督×作曲家スペシャル対談 TVアニメ『進撃の巨人』のはじまりを語る」では、劇伴の作り方を通しての作品へのアプローチ方法が語られている。荒木は「音楽は詳しくないから、たぶん打ち合わせのなかで音楽の話はしていないんですね。『こういうキャラクターが出てきて、クライマックスではだいたいこんな戦いが多いと思います』という情報を出しているだけで、じゃあ音楽お願いしていいですか?」という打ち合わせだったとコメント。すると澤野は「打ち合わせで重要なワードを言ってくれたので、それをヒントにして作った」と受けており、2人のプロ意識の高さを垣間見ることができる。
担当したSeasonを振り返りながら「うまくいったシーン」がいくつかピックアップされ、どんな意図で映像が作られていたのかも明らかに。荒木と澤野が共に北野武映画にインスピレーションを得ていたこともわかり、ファンにとってうれしい裏話が満載の30分だった。
そして漫画とアニメ、それぞれのトップクリエイターとも言える林監督と原作編集者の川窪による「TVアニメ『進撃の巨人』の完結を語る」前後編では、「きちんと話をするのは初めてかもしれない」としながらも、互いにクリエイターとしてのこだわりについて語り合う、内容の濃いトークを展開。「漫画家さんから受け取った原稿を読んでいると、その奥にある漫画家の考えやどんな気持ちだったのかが入ってくるものがありますよね。正解かどうかわからないけれど、作家を知る作業がある」と話す川窪に、「僕もそこまで踏み込まないと作品作りができない」と林監督も同意。作品を通して原作者の諫山創が描こうとしたものをどう受け取って解釈し、映像化したかを、たっぷりと聞かせてくれる番組となっている。
このほか、「オープニングパーティー」のなかでもファンの質問に答える形で制作裏話が披露され、船内にいる制作スタッフのアバター(非インタラクティブ)と乾杯すると読める「スタッフメッセージ」もあるので要チェック。スタッフへのメッセージも送ることができるので、感想を書いて気持ちを伝えてみよう。
現在、アーカイブ期間中の「TVアニメ『進撃の巨人』放送完結記念ワールドワイド・アフターパーティー」には、続々と大勢のファンがアクセスしている。世界各国のファンとの交流もできる絶好の機会なので、特別番組でキャスト&スタッフたちの作品への想いに浸りながら、写真機能で記念ショットを撮ったりチャット機能で話し合ったりと、みんなでテレビアニメ「進撃の巨人」完結の余韻を楽しもう。
取材・文/ナカムラミナコ