キム・ソンホ、チェ・ジョンヒョプ、イ・レ…2024年に映画ライターが“推す”韓国俳優10人は誰?

コラム

キム・ソンホ、チェ・ジョンヒョプ、イ・レ…2024年に映画ライターが“推す”韓国俳優10人は誰?

演技はもちろん、歌までうますぎた!日本でも大人気な女優、パク・ウンビン

パク・ウンビンが歌った「無人島のディーバ」OST(サントラ)がCDとして発売予定!
パク・ウンビンが歌った「無人島のディーバ」OST(サントラ)がCDとして発売予定![c]NAMOO ACTORS

ドラマ「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」の大ヒットで日本でも一気に知名度が上がったパク・ウンビンだが、2023も期待を裏切らなかった。正直、ウ・ヨンウの後にどんな役をやっても霞みそう、と心配していたが、杞憂だった。ドラマ「無人島のディーバ」で、無人島で15年間一人で過ごした後、夢だった歌手デビューに改めて挑戦する主人公ソ・モクハを熱演した。パク・ウンビンは1992年生まれだが、96年に子役デビューし、演技歴27年のベテランだ。大ヒットにも一喜一憂せず、与えられた役に全力を注ぐのみ。歌があまりにうまいので、まさか本人ではあるまいと思ったが、本人だった。感情を乗せて歌うからか、心の奥まで響いた。案の定、OST(サントラ)がCDとして発売されることに。セリフも方言が強いが、それもまたうまい。本当に多彩なのだ。ドラマ「ブラームスは好きですか?」で主人公のヴァイオリニスト役を代役なしで演じたのも話題になっていた。

とろけるような笑顔が魅力的!二階堂ふみとの共演を控えている、チェ・ジョンヒョプ

とろけるような笑顔のおかげで、“クリーミースマイル”と言われるチェ・ジョンヒョプ
とろけるような笑顔のおかげで、“クリーミースマイル”と言われるチェ・ジョンヒョプ[c]tvN

「無人島のディーバ」で一躍注目を浴びたのは、TV局プロデューサーのカン・ボゴル役を演じたチェ・ジョンヒョプだ。“クリーミースマイル”と言われる、とろけるような笑顔が魅力的なのはドラマ「わかっていても」でよくわかっていた。それに加え、ボゴルはモクハ(パク・ウンビン)を静かに大きな愛で包んでくれるようなキャラクターで、表情1つ1つ、繊細な演技が光った。前半では事情があってモクハに冷たかったので、正体が明らかになった後半のギャップにノックアウトされた。落ち着いた優しい語り口も、見ていて癒される。彼はちょっと変わった経歴の持ち主で、南アフリカ共和国に留学経験があり、現地でモデルとして活動を始めた。俳優としてはドラマ「ストーブリーグ」で広く知られ、主演ドラマ「時速493キロの恋」でKBS演技大賞新人演技賞を受賞。1月23日放送開始のTBSドラマ「Eye Love You」では二階堂ふみと共演し、年下の彼の役を演じる。ますます日本でも人気が沸騰しそうだ。
(ライター・成川 彩)

振れ幅の広い役柄に、“カメレオン俳優”という異名も!イ・ジュニョク

『犯罪都市 NO WAY OUT』では、20kg以上をも増量した体で、マ・ドンソク相手に大暴れする
『犯罪都市 NO WAY OUT』では、20kg以上をも増量した体で、マ・ドンソク相手に大暴れする[c]tvN

端正な顔立ちなのに、どこか胡散臭さや狡猾さが漂う役どころを演じる彼が気になっていた。米ドラマをリメイクした「サバイバー:60日間の大統領」は悲惨なテロの生存者として英雄扱いされるもウラのある男、「ヴィジランテ」では財閥グループの副会長で潤沢な資金を使い、偽ヴィジランテとして世間を騒がすようなアブナい奴をエキセントリックに演じていた。そして映画『犯罪都市 NO WAY OUT』(2月23日公開)では20kg以上をも増量した体で、無双マ・ドンソク相手に大暴れする汚職刑事役を熱演。カメレオン俳優の異名を持つ彼だが、これほどまで振れ幅の広い役柄に挑めるポテンシャルに、私は惚れました!24年は彼にとって当たり役の1つ、大ヒットドラマ「秘密の森」で演じた愛すべきダメ検事を描くスピンオフ「良いか、悪いドンジェ」で主演を務める。1984年生まれの彼もいよいよ40代に突入。脂の乗った俳優としてますます演技の幅が広がりそうな予感、期待値をグーンと高めに設定して注目していきたい。

デビューからわずか数年で、若手女優のトップへ!今後がもっと期待される、コ・ユンジョン

完璧なビジュアルで、韓国で人気急上昇中のコ・ユンジョン
完璧なビジュアルで、韓国で人気急上昇中のコ・ユンジョン[c]Dinsey+

2019年に女優デビューして、わずか数年の間に若手のトップを行く勢い。Netflixシリーズ「Sweet Home -俺と世界の絶望-」では、モンスターにも負けない強気な女子で注目されたが、個人的には「ロースクール」で恋人からのDVに苦しみながらも気丈に振る舞う学生を演じていた姿が忘れられない。時代劇「還魂」シーズン2ではヒロイン役を務め、俳優イ・ジョンジェの初監督映画『ハント』では、男たちの硬質なドラマのなかで印象を残した。そして、2023年最高の韓国ドラマの呼び声が高い「ムービング」では可憐な女子高生役で登場。1996年生まれ、現在27歳だが、制服姿で青春の甘酸っぱい恋愛模様をこなせるキュートさがある。また名優リュ・スンリョン演じる父親と織り成す親子愛でも泣かせてくれる。2024年は大ヒットシリーズ「賢い医師生活」のスピンオフ「いつかは賢くなる専攻医生活」で主演を務めるという。どんな女医キャラを演じるのか楽しみでたまらない。
(ライター・前田かおり)

絵に描いたような理想のカップル!チョン・ウソン&シン・ヒョンビン

「愛していると言ってくれ」で初共演を果たしたチョン・ウソンとシン・ヒョンビン
「愛していると言ってくれ」で初共演を果たしたチョン・ウソンとシン・ヒョンビン[c]ENA


この冬、韓国で注目を集めているドラマと言えば日本の名作「愛していると言ってくれ」の韓国版。主演のチョン・ウソンは原作に惚れ込み、版権を購入してドラマ制作にもかかわったという力の入れようだ。チョン・ウソンといえば『私の頭の中の消しゴム』(04)でも日本のドラマのリメイクに携わり、大ヒットを記録。最近ではロングランの映画『ソウルの春(原題)』でも主演を務めているが、ここ10年ほどは恋愛ドラマから遠ざかっていた。「愛していると言ってくれ」のチョン・ウソンは、やさしさや包容力、間の取り方、不器用な笑顔が抜群に優れていて、“大人のいい男臭”がプンプン。そして背も高く、パートナーを務めるシン・ヒョンビンとの身長差にもドキドキする。

シン・ヒョンビンといえば「賢い医師生活」で一気に知名度を上げ、その後「財閥家の末息子~Reborn Rich~」にもキャスティングされた。シン・ヒョンビンの清楚な美しさは、「愛していると言ってくれ」の世界観にぴったりだ。ゆっくり、一生懸命に手話で思いを伝える姿に心打たれる視聴者も多いだろう。韓国ドラマによくある気の強い女性ではなく、相手に寄り添う健気な姿を見ていると、見ている側までやさしい気持ちになれる。
(ライター・鈴木ちひろ)


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