田中理恵が語る、「ガンダムSEED」最新作で魅せたラクスの真っ直ぐな“愛”「この時のために声を温めてきた」
「ラストのラクスのセリフには、両澤さんの想いが詰まっている」
田中が演じるラクス・クラインは、平和に対する強い意思と覚悟を持ち、どんな相手であっても臆することなく真っ直ぐ言葉をぶつける姿が印象的なキャラクター。凜とした佇まいは、単なるヒロインとは異なる、重要なキーパーソンだ。『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』でも、ファウンデーションのオルフェと対峙する。
「キラと一緒にいるときはフワッとしたラクス像といったイメージですが、オルフェと対峙するときのラクスは、自分の意思をしっかり伝えるラクスに切り替わっていて、彼女の意思の強さを感じました。ラクスにしては感情をむき出しにしていて、オブラートに包まずはっきりNOと言う彼女は、人間味にあふれていて新鮮でした。そういうところは演出でも『強くやってください』と、監督が細かく演出してくださいました」。
また今作には、「SEED」「DESTINY」で脚本を務め、2016年に亡くなった脚本家の両澤千晶もクレジットされている。田中は今作の台本を読み、両澤の意思が感じられたという。
「リハーサルVを観たときは感動して泣いてしまいました。特にラストのラクスのセリフには、両澤さんの想いが詰まっていると感じて、泣きそうになりながらアフレコを頑張りました。『FREEDOM』には、作品に関わる皆さんのこの20年のいろいろな想いが込められているので、細部までじっくり楽しんでほしいです。たぶん見始めたら、おもしろくてあっという間だと思いますし、『あそこはどうなっていたんだろう』と、一回観ただけではわからない部分もあると思うので、何度でも観に行ってほしいです。新キャラクターもたくさん出てくるので、新しい推しを見つけてもらえたらうれしいです」。
取材・文/榑林史章
作品情報へ