田中理恵が語る、「ガンダムSEED」最新作で魅せたラクスの真っ直ぐな“愛”「この時のために声を温めてきた」
「アグネスはフレイを思い出させるようなキャラクターで、『うわ~』ってなりました(笑)」
2006年5月に東京・国立代々木体育館で開催された「Sony Music Anime Fes.06」のステージで、劇場版の制作が発表されてから約18年、「この時のために声を温めてきた」と話す田中。満を持してという感じで、準備も入念に進めたという。
「『やっとまたラクスを演じることができる』という喜びでいっぱいでした。ただ、ゲームの収録などを除いて、ラクスを演じるのは約20年ぶりでしたので、声がおかしくならないように前日からすごく喉を気づかいましたね。『絶対ベストの状態で臨むんだ!』と、すごく気を張り詰めた状態で現場に行って、収録の時もあまり皆さんと話さず集中して、休憩中に少しお話ししたくらいです。常に水分補給をしたり、少しでも疲労を感じたらすぐエナジードリンクを飲んで。収録する時間も長かったので、とにかく疲労しないようにと気を張り詰めていました」。
アフレコは2日間に分けて収録が行われたとのこと。台本は分厚いものが2冊あり、その表紙はキラとラクスのイメージカラーであるブルーとピンクで、まずそのことに感銘を受けたと話す田中。
「台本を読んだ時は、下野紘さん演じるオルフェ・ラム・タオなど、新しいキャラクターがたくさん出てきたことにすごく驚きました。また、キラがネガティブになるシーンもあって、そこは心が締め付けられるような想いでした。あと桑島法子さん演じるアグネス・ギーベンラートというキャラクターも出てくるのですが、『SEED』のフレイ・アルスターを思い出させるようなキャラクターで、『うわ~』ってなりました(笑)」。
アフレコは、久しぶりに「ガンダムSEED」の現場に戻ってきた喜びと感動があった反面、緊張感がみなぎる現場だったという。
「全員必死で台本を眺めていたと思います。最初に監督がみんなに説明をしてくださって、テストがあって本番前に、『こういう風に演じてください』と。みんなそれを真剣に聞いていたので、『久しぶりだね』みたいな話をする時間もほとんどありませんでした。キラ役の保志総一朗さんとも現場で作品について話すことはあまりなく、イベントで少し話したくらいです。雑談をするとそこで集中力が途切れてしまうので、みんな役に集中するために、私語をしないという感じでした。ただ、カガリ・ユラ・アスハ役の森なな子さんと一緒にアフレコできたのはうれしかったです。掛け合いもできましたし、私はうれしくて舞い上がっていました(笑)」。