ジェームズ・キャメロンが「アバター」の今後に言及!「6作目からは誰かにバトンを託すことになる」
現地時間2月4日に行われた第51回サターン賞で、SF映画賞と監督賞、脚本賞、特殊効果賞の4部門を受賞した『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』(22)。授賞式の会場でピープル誌のインタビューに応じたジェームズ・キャメロン監督は、「アバター」シリーズの今後について語った。
シリーズ第1作の『アバター』は、公開されるや世界中で社会現象を巻き起こし全世界興収27億ドルを突破。当時『タイタニック』(97)が持っていた記録を自ら塗り替え全世界歴代興収No. 1に君臨。その後『アベンジャーズ/エンドゲーム』(19)に一時的な逆転を許したものの、2021年に中国国内で大規模な再上映が行われたことで首位を奪還。現時点で全世界興収は29億2300万ドルを突破している。
そして『タイタニック』から『アバター』までの12年よりも長い13年のブランクを経て公開された第2作『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』(22)も、全世界興収歴代3位となる23億2000万ドルのメガヒットを記録。第95回アカデミー賞では作品賞など4部門にノミネートされ、視覚効果賞を受賞した。
現在キャメロン監督は、すでに撮影を終えている第3作のポストプロダクション作業の真っ最中。この第3作は、2024年12月の公開が予定されていたが、昨年夏に突如2025年12月への延期が発表されている。また、劇中の時間軸に大幅な変化生じると伝えられている第4作の撮影は半分ほど進んでおり、こちらは2029年12月の公開が予定されている。更にその先に控える第5作の公開予定は2031年12月。その時点でキャメロン監督は77歳を迎えることになる。
今回のインタビューのなかでキャメロン監督は「第5作までは完全にシナリオが書き上がっており、第6作と第7作のアイデアはすでにあります」と明言し、惑星パンドラを舞台にした物語が更に拡大していくことを示唆。そのうえで「おそらくそこからは、誰かにバトンを託すことになるだろう」と、70代突入を前に「アバター」シリーズの監督から降りる可能性があることを語った。
そして「私は自分たちがやっていることをとても楽しみ、気に入っております。『スター・トレック』や『スター・ウォーズ』のように世界を構築してきたフランチャイズが私のインスピレーションの源。まだ『アバター』は3本目の途中。長きにわたって文化的な影響を与える作品になるためには、すべての心とエネルギーを注ぎ込む必要があります」と意気込んでいる。
第1作の公開前から複数の続編企画が進行し、幾度となく延期を重ねながらキャメロン監督が理想とするクオリティを追求してきた「アバター」シリーズ。『ウェイ・オブ・ウォーター』の場合は最初の段階で2014年公開が予定されていたが、実際に公開されるまで8年の延期となり、第3作も当初の2015年公開予定から丸10年の延期が確定している。第4作以降が現在のスケジュール通りに進行してくれるのか、長い目で見ながら続報を待とう。
文/久保田 和馬