村瀬歩、「ハイキュー!!」劇場版最新作で悩みつつも挑んだ“半年前の日向”の声「線の細さを再現できるか不安だった」

インタビュー

村瀬歩、「ハイキュー!!」劇場版最新作で悩みつつも挑んだ“半年前の日向”の声「線の細さを再現できるか不安だった」

「研磨というキャラクターに没入できる演出にも期待してほしい」

劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』では、双方の監督の代から続く因縁からの悲願ともいうべき「公式試合での烏野対音駒」が描かれる。全員が攻撃に参加する“超攻撃型”の烏野と、どんなボールも拾い、頭脳である研磨へと“つなぐ”音駒。対照的な2校による試合となる点にも注目したい。

「日向と研磨は、2校を象徴するように対照的なキャラクターとして描かれてもいますが、根っこの部分はすごく似ているというか。どちらもすごく頑固で、『負けたくない』という気持ちが強いんですよね。日向にとっても研磨は、バレーという共通項でつながった友達だけど、やっぱり負けたくない相手の一人というか。そこにお互いにシンパシーを感じているのかも」

村瀬歩が日向翔陽役を演じ始めて10年が経つ
村瀬歩が日向翔陽役を演じ始めて10年が経つ撮影/黒羽政士

村瀬にとって、2014年の放送開始から10年の付き合いになる日向というキャラクターはどのように映っているのだろうか。第一声は「難しい質問!」との声だった。「自分とは性格も全然違っていて、頑固なところしか共通点が見当たらないんです(笑)。でも日向を見ていると、彼と関わる人がみんなバレーを通して何かしらの熱を受け取って、その熱量がどんどん増えていく。他の人を奮い立たせる力をもったインフルエンサーのような存在なのかなと思います」

研磨もまたその一人。黒尾に強引に誘われてバレーボールを始め、なんとなく続けてきた。そこで日向と出会い、「ゴミ捨て場の決戦」を通して日向たちと本気で戦い、彼の心にも火がともっていく。


監督から「今回の作品は研磨の物語です」と言われたと明かした村瀬
監督から「今回の作品は研磨の物語です」と言われたと明かした村瀬[c]「ハイキュー!!」製作委員会 [c]古舘春一/集英社

「監督からは『今回の作品は研磨の物語です』と最初に言われました。その言葉がずっと心に残っていて…。烏野と音駒の試合が進む中で、物語のうえでは敵の立ち位置ですが、観ている人が“研磨”というキャラクターに没入できる瞬間や演出がきっとあると思います。日向と一緒にバレーをすることで、研磨が初めて心からバレーを『たのしい』と感じる瞬間を劇場で見届けてもらえたら、うれしいです!」


取材・文/藤堂真衣

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