大島優子、『マダム・ウェブ』で実写吹替初挑戦「プロの声優さんたちはすごい!」子安武人も「箱の中身はなんだろな?」ゲームにチャレンジ
マーベル初の本格ミステリー・サスペンス『マダム・ウェブ』(2月23日公開)の日本語吹替版プレミア上映ナイトが2月21日にTOHOシネマズ六本木ヒルズで開催され、大島優子(キャシー・ウェブ/マダム・ウェブ役)、潘めぐみ(ジュリア役)、ファイルーズあい(アーニャ役)、伊瀬茉莉也(マティ役)、子安武人(エゼキエル役)、萩原聖人(ベン役)が登壇した。
原作コミックでは、未来予知でスパイダーマンを救う重要なキャラクターとして描かれるマダム・ウェブの、誕生の物語を映しだす本作。ある事故をきっかけに未来が視えるようになったキャシー(マダム・ウェブ)が、偶然に出会った3人の少女が黒いマスクの男に殺されるという悪夢のようなビジョンを見てしまい、彼女たちを助けることを決意する。
大島は、突然未来予知の能力を得た主人公のキャシー・ウェブ(マダム・ウェブ)役として、実写吹替初挑戦を果たした。もともとマーベル作品が大好きだという大島だけに、オファーを受けて「飛び跳ねるほどうれしかった」と笑顔。しかしながら「それと同時にプレッシャーがすごくて。好きな世界観だからこそ、その作品に自分の声を吹き込むということが『いいんですか?』と思ってしまって。『こんな私がやっていいんですか?』と思って、日々プレッシャーと戦いながらやっていました」と打ち明けた。実写の演技とは違って「制限もあるし、イマジネーションがもっともっと必要な作業だった」「どうやって抑揚や迫力を出すんだろうと苦戦しました」と苦労もあった様子で、大島は「プロの声優さんたちはすごい」としみじみ。
完成作を観た感想を聞かれると、「正直な話」と切りだつつ「自分の声を2時間、聴くって苦痛ですよね」と正直に吐露して、周囲を笑わせた大島。潘が「気持ち、わかります。デビュー当時、自分でもそう思った時期があります。自分の発している声と、改めてフィルムに入っている声を聴くのって違いますよね」と寄り添うと、大島は「全然違った」と同調しながら、「反省点もいろいろありましたが、本当に光栄なことだなと感謝しています」と喜びを噛み締めていた。
「実は大島さんと、13年前に実写の映画で共演させていただいている」と明かした潘は、「私のフィルムのデビューというか、一般公募で受かった映画。その時に現場のムードメーカーだったのを覚えています。ここで会えてうれしいですし、キャシーを助けるシーンがあるんですが、勝手ながらその時の『ありがとう』を返せたらいいなという気持ちがありました」と語ると、大島も「うれしい!」と笑顔を弾けさせていた。ファイルーズは「大島さんの吹替えが、本当にすてき。2時間ほどの映画ですが、一生分のキャシーを見ているような説得力があるお芝居。感銘を受けた」とキャシーの成長過程を演じ切った大島を大絶賛。大島は「世界がファイルーズさんのようにやさしいといいなと思いました。救われます」と感謝しつつ、「キャシーが寝っ転がるシーンでは、わがままを言わせていただいて、実際に寝っ転がって収録させていただいた。やってみないと腹筋にどう力が入るのかわからないし、実際にやってみると声の出し方も違った。想像しながらやるのが吹替えなんだと勉強になりました」とアフレコ秘話を吐露する場面もあった。
黒いマスクの男役の子安は、「吹替えが僕は大好きですね。観るのもやるのも」と吹替版の魅力を熱弁した。「画面に集中できるし、隅々まで観られるし、表情まで観られる。なにも考えずに没頭できるのがいいなと改めて思っています。皆さんのお芝居がすてきで、本当にいいんですよ」と共演者陣の演技にも惚れ惚れ。伊瀬は「マーベル作品が大好き。まさか関わらせていただけるなんて夢のよう」、ベン役について「話せない。黙っておけと言われています」とネタバレ厳禁の役どころの紹介に四苦八苦していた萩原も、「ここの誰よりもマーベルファンだと思います。フィギュアもいっぱい持っています」と、それぞれ愛情をたっぷりとあふれさせた。
イベントの後半には、劇中で描かれる未来予知にちなみ、全員で「箱の中身はなんだろな?ゲーム」にチャレンジ。2人1組になってクモのおもちゃが入った箱のなかに手を差し込んだが、謎の自信をにじませた子安が「ファイルーズあい」とゲームの相方となったファイルーズの名前をあげて会場も大爆笑。さらにムビチケ特典が20年先の2043年までの日付がわかる「未来カレンダー」であることから、20年後の自分を予想した大島が「シワとほうれい線とシミと戦っているのではないでしょうか」とぶっちゃけるなど、笑いの絶えないひと時となった。
取材・文/成田おり枝