岡本信彦&内山昂輝、『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』舞台挨拶で中村悠一演じる黒尾鉄朗に嫉妬!「ズルいくらいかっこいいキャラクター」
古舘春一の大人気バレーボール漫画を原作としたアニメ『劇場版 ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』(公開中)公開御礼“烏野”舞台挨拶が2月25日、TOHOシネマズ日比谷にて開催され、本作で激闘を繰り広げた烏野高校のメンバー、日向翔陽役の村瀬歩、東峰旭役の細谷佳正、田中龍之介役の林勇、西谷夕役の岡本信彦、月島蛍役の内山昂輝ら声優陣が上映後の熱気に包まれた映画館のステージに登壇した。
原作は2020年7月に8年間にわたる連載が完結し、コミックス全45巻の累計発行部数は6000万部を突破。2014年にテレビアニメの放送がスタートし、2020年12月までにシリーズ第4期「ハイキュー!! TO THE TOP」までを制作。2022年8月13日に「劇場版 FINAL シリーズ」の製作が発表されてから、いまなお人気は続いている。ファン待望の人気エピソードを映画化した本作は、2月24日までの公開9日間で、観客動員数260万人、興行収入38億円を超える大ヒットを飛ばし、「ハイキュー!!」人気の根強さと勢いを実証した。
ステージ上には映画の感想コメントが記載されたパネルを設置。声優陣はファンの熱い想いに感激と言った様子でまじまじと見つめていた。村瀬は「このボードに書かれた想いだけでなく、SNSなどにも感想をもらっています。僕自身、すごく熱を込めて演じたし、(制作スタッフが)尽力してきたこと、努力も知っているので、耳に入ってくる言葉が温かくてうれしいです」と感謝。細谷もSNSでの反響に触れ、「『ハイキュー!!』関連を引用すると、おもしろい内容を書かなくても(数字が)伸びる(笑)」と『ハイキュー!!』というキーワードの強さに驚いていることを、茶目っ気たっぷりに明かし、笑いを誘っていた。
各方面から大きな反響があると話した林は「いろいろな作品に携わらせてもらっていますが、『ハイキュー!!』は特別たくさん声をかけられます。そのたびにうれしく思っています」と笑顔。内山演じる月島蛍への「心臓を持っていかれました」との書き込みが気になったという岡本は、「悪い男!罪な男です。(心臓が)ぎゅーってなるくらいになるってこと」と月島の人気にツッコミを入れつつニッコリ。本作で烏野と対戦する音駒だけでなく、梟谷のメンバーにも触れつつ「いろいろなキャラとても見応えがあります!」と胸を張り、各キャラクターへの個性的なコメントがたくさんあることを喜んでいた。
「映画を観ている感覚ではなく、試合を観ているような感覚だった」という感想を読み上げた内山は「コート内で(試合を)やっているメンバーを揃えてアフレコをしました。コロナ禍では分散収録でしたが、今回はみんなで一気にやったので、アフレコが終わらなくて…」と苦笑い。続けて「劇中で月島の“勝てない”というセリフがあるのですが、僕は『アフレコが終わらない…』と思っていて。(劇中の)選手の疲労感、熱量が、声優とシンクロしていました」と熱量たっぷりのアフレコを振り返っていた。
演じるキャラクターにはそれぞれライバルに当たる存在がいるのも本作の見どころ。なかでも月島蛍と黒尾鉄朗(声:中村悠一)の関係が気になったと語った岡本が「黒尾さんがズルい!」と指摘すると、「黒尾さんズルいねー」と内山が応戦。「いろいろなキャラクターとのエピソードがありすぎ!あと、中村さんの声がズルくて…」と嫉妬。内山も「声が強いから説得力がある」と中村演じる黒尾への岡本の感想に納得の様子。さらに岡本は「縁の下の力持ちで、こういう人にいてほしいって思える人。“俺たちは血液だ”という有名なセリフがあるけれど、血液を循環させているズルいくらいかっこいいキャラクターだと思いました」と黒尾の存在を大絶賛し、会場から大きな拍手を浴びていた。
内山は月島の変化に触れ、「ツッキーどうした?みたいなシーンが多くて。いろいろなキャラクターを褒めるし、黒尾さんには感謝の言葉も言ったりする。これまでにない月島蛍を表現するのがアフレコの課題でした」とコメント。課題はあったため、アフレコは大変だったが「完成版を観て、やった甲斐があったと思えました」と充実感をにじませていた。
イベントでは、スポーツ庁長官、室伏広治からの“大ヒットお祝いメッセージ”映像が流れる場面も。「本物だ!」「かっこいい!」と大興奮で映像を観たキャスト陣。さらに、今後4DX、MX4D、ドルビーシネマでの上映や、通常の応援上映と自動制御ペンライト上映なども決定していることも明かされると、村瀬が「今日は烏野、明日は音駒を応援。そんなふうに楽しむのもありかも!」と提案。最後の挨拶では「面白い作品が評価されるのは本当にうれしいです。気になる終わり方をしているので、今後の展開についても役者として、そしていち『ハイキュー!!』ファンとしても楽しみにしています。いろいろな上映方法で“(それぞれの)良さ”を感じつつ楽しんでください」と呼びかけ、イベントを締めくくった。
取材・文/タナカシノブ