公開25周年を迎えた「マトリックス」の新作映画が動きだす!ウォシャウスキーズに代わり、ドリュー・ゴダード監督が大抜擢
キアヌ・リーヴスが主演を務め、驚異的な映像表現と想像力に満ちたストーリーで世界中を熱狂させた『マトリックス』(99)の北米公開から、3月31日で25周年を迎えた。その大きな節目となるタイミングで現地時間4月3日、シリーズを手掛けてきたワーナー・ブラザースは「マトリックス」シリーズの新作映画の監督&脚本にドリュー・ゴダードを抜擢したことを発表した。「The Hollywood Reporter」など現地複数メディアが報じている。
1999年に第1作が公開されて以降『マトリックス リローデッド』(03)と『マトリックス レボリューションズ』(03)と展開してきた「マトリックス」シリーズは、オムニバスアニメ『アニマトリックス』(03)や複数のビデオゲームも製作されるなど、映画の枠組みを超えて2000年代前半の世界中のカルチャーシーンを席巻。SFやアクションのみならず、あらゆる作品に多大な影響を与え、2021年に久々の新作『マトリックス レザレクションズ』(21)が公開され大きな話題を博した。
今回の報道によれば、現在開発が進められている「マトリックス」新作映画は、これまでシリーズを牽引してきたラナ&リリー・ウォシャウスキーが初めて直接制作に関わらない作品となる見込みで、ラナだけは製作総指揮として作品に関与するとのこと。前作『レザレクションズ』のラストからどのように繋がるのか、近年再ブレイクを果たし多忙なネオ役のリーヴスの続投はあるのかどうか、そしてプロットの詳細についてもまだ明らかにされていない。
新たな監督に指名されたゴダード監督は、ニューメキシコ州ロスアラモス出身の49歳。「エイリアス」や「LOST」の脚本家として頭角を表すと『クローバーフィールド/HAKAISHA』(08)の脚本家として映画界に進出。『キャビン』(11)で監督デビューを果たした後、『ワールド・ウォーZ』(13)や『オデッセイ』(15)の脚本を務めるなど、多岐にわたるジャンルでその才を発揮してきた。
「『マトリックス』の映画が、映画界全体と、そして私の人生を変えてくれたと言っても過言ではありません」と語るゴダード監督は、「ラナとリリーの絶妙な芸術性は、私に日々インスピレーションを与えてくれます。彼らの創りだした世界で物語を語る機会を与えていただいたことにとても感謝しています」とコメント。シリーズのいちファンとして、作品の世界観をさらに拡大する独自のアイディアをワーナーに提案しており、その実現に向けて製作チームが一丸となって動きだしているとも報じられている。
世界の映画史の常識を大きく塗り替えた「マトリックス」が誕生から四半世紀の時を経て、さらにアップデートの時を迎えようとしている。今後届けられるであろう続報から目が離せなくなりそうだ!
文/久保田 和馬