島崎信長と内田雄馬、Nissy&SKY-HI共作の『劇場版ブルーロック』主題歌に興奮!「凪と玲王にぴったりの曲」
原作コミックス累計発行部数3000万部を突破、2022年にはテレビアニメが放送され人気を博した「ブルーロック」。シリーズ初の映画化作品『劇場版ブルーロック -EPISODE 凪-』(4月19日公開)の完成披露“超速”上映会が4月17日に新宿ピカデリーで開催され、島崎信長、内田雄馬、浦和希、海渡翼が出席。サプライズで主題歌「Stormy」を担当したNissy&SKY-HIも登場し、会場を盛り上げた。
“ブルーロック(青い監獄)”に集められた300人の高校生フォワードたちが、世界一のエゴイストストライカーを目指して己のサッカー生命とゴールをかけて挑むデスゲームのような作風が幅広い年代から注目を集めた本シリーズ。初の劇場版では、天才ストライカーである凪誠士郎(声:島崎)の視点から、“ブルーロック(青い監獄)”での戦いを描く。
上映後の会場に姿を現した凪役の島崎は「初めまして、日本!俺が凪誠士郎の声を担当している、声優の島崎信長です」と挨拶し、凪がサッカーを始めるきっかけとなった親友、御影玲王役の内田は「凪の面倒を見にきました」とにっこり。司会から「アニメでは主演」と紹介された潔世一役の浦は「テレビアニメシリーズでは主人公をやっていました」とアピールしつつ、「僕はずっと主人公の座を狙っています。奪還したいと思います!」と宣言して会場も大笑い。蜂楽廻役の海渡は「この3人のわちゃわちゃした雰囲気を楽しみたい」とチームワークのよさに触れるなど、冒頭から息ぴったり、笑顔いっぱいの舞台挨拶で、それぞれがテレビアニメとは違う視点や演出、パワーアップした映像を楽しんでほしいと期待していた。
さらにこの日は、観客にはサプライズでNissyとSKY-HIが登場。会場から大歓声を浴びた。キャスト陣に花束をプレゼントしたNissyとSKY-HIは、本作からたっぷり刺激を受けたという。Nissyは「今回のテーマである凪と玲王の葛藤や、面倒くさがりな凪にふつふつとエゴが生まれる流れなど、いろいろな障害がありながらも前に進んでいく姿に熱量がある。凪と玲王のボタンの掛け違いなどは、30代、40代になっても起こりうるもの。グッとくるシーンがいくつもあった」と自身と重ねながら熱っぽくコメント。「玲王のバックハグが、ついにスクリーンに映されてしまった」と微笑んだSKY-HIは、「潔が主人公だった『ブルーロック』ではワクワクするシーンだった凪のジョイン(するシーン)が、視点を変えるとこんなにせつないシーンになるのかと。ヒューマンドラマの部分でも、ときめきやせつなさをたくさんいただいた」と心を揺さぶられたと話す。
そして主題歌「Stormy」の制作過程について、「アーティスト同士でもあり、メンバーであり、それぞれ活動もしているという関係性で(SKY-HIと)共作するのが新鮮だった」と切り出したNissyは、「彼(SKY-HI)の家で制作をした。夜な夜なやっている作業が、まるで部活のよう。放課後に練習している感覚に近かった」と目尻を下げ、SKY-HIも「部活のような感じ。違うのは、スポーツドリンクではなくハイボールなところ」と笑顔で同調。「凪と玲王の掛け合いにはしたかったけれど、“ザ・キャラソン”ではよくないという気持ちもあって。凪と玲王の感情だけをいただいて、自分の言葉として出していったら、書いた言葉がセリフのようになる瞬間があった。自分とNissyの間だけではなく、キャラクターとの間でもいいパス交換ができたのではないか」と自信をのぞかせた。
声優陣も「最高!」とNissy&SKY-HIによる楽曲に興奮しきりで、島崎は「凪と玲王の関係性をくんでくださった曲。この作品にぴったりの2人の曲。勝手にやり合いを感じた(笑)」、内田も「歌とラップで2つの個性がぶつかった時に、凪と玲王を見ているようだった。この個性がいい渦なのか、新しい風なのか、ぶつかり合う嵐なのか。この曲を聴いて、この先の物語を見たいなと思った」と声を弾ませた。Nissy&SKY-HIが「ありがとうございます。本当にうれしいです」と感謝するなか、内田は「めちゃくちゃ玲王じゃん!と思うところがあった」、島崎も「凪の勝手さ、自由さも表現していただいているすごい曲!」とキャラクターの心情や関係性を見事に表していると大絶賛していた。
また「これだけは自分の譲れないエゴ」について、フリップに書いて発表するひと幕もあった。浦は「ごはんを食べるスピード」と高らかにフリップを掲げ、「おいしく食べる時間も大切だけれど、(仕事の)合間にいかに食べて、次の仕事に向かうか。そのタイムアタックが楽しくなってきた。お昼ご飯は、最短で1分かからない」と話して周囲もびっくり。「自分自身へのまけん気!」だという海渡は、「人と比べるのではなく、自分自身に負けないというのを意識する」とストイックな一面を披露。「書いていてあざといなと思ったんですが、事実なので…」と照れ笑いをのぞかせたNissyは「夕食後のデザート。チョコレートが大好き」、SKY-HIは「温度より湿度」とサウナ好きだと明かす。内田は「1人を捨てる」と回答。「お芝居はコミュニケーションなので、一人ではないということを大事にしたい」と続けると、島崎も「掛け合わないと出ないものがある」と大きくうなずく。その島崎は「好き」と答え、「人って興味がないものには頑張れないし、こだわったりできない。“好き”ってやっぱり大事だなと思う」とこれからも情熱を持ち続けたいと話した。
それぞれが本作や仕事への熱い想いをぶつける時間となったが、最後に「エンタメなので思い切り楽しんでいただいて、活力にしてもらえたら」と呼びかけた島崎。「ちゃんと言葉にして伝えようと思ったり、好きなこと、夢中になれるものを見つけてみようと思ったり、同じシーンでも視点が違うだけでこんなに演出や見せ方や作り方も違うんだと体感できる作品。たくさんのプロフェッショナルがそれぞれのエゴをフルに発揮して、同じ方向を向いて作ったすばらしい作品」と胸を張り、大きな拍手を浴びていた。
※島崎信長の「崎」は「たつさき」が正式表記
取材・文/成田おり枝