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GANG PARADE・テラシマユウカが語り尽くす映画愛「共感を押し付けない、“変な映画”ほど好きです」

インタビュー

GANG PARADE・テラシマユウカが語り尽くす映画愛「共感を押し付けない、“変な映画”ほど好きです」

「“変な映画”が本当に好き!スプラッターなども平気です」

好きなジャンルについて尋ねると、「実は私、ホラー映画が好きなんです」と意外な答えが。「安易に共感を押し付けてこないし、自分と重ねてみようと思っても、ありえないことが多すぎてまったく投影できない(笑)。そんなぶっ飛んだ、“変な映画”ほど好きになります。なのでスプラッターなどのグロい作品も平気で、むしろスポーツ観戦をしているようなテンションで『行け!行け!』って応援しながら観てしまいます(笑)」。

【写真を見る】“映画好きアイドル”テラシマユウカのお気に入り作品は?
【写真を見る】“映画好きアイドル”テラシマユウカのお気に入り作品は?写真は『ボーはおそれている』より[c]Everett Collection/AFLO

最近気に入った“変な映画”を訊いてみると、下津優太監督の『みなに幸あれ』(24)やアリ・アスター監督の『ボーはおそれている』(23)、ブランドン・クローネンバーグ監督の『インフィニティ・プール』(公開中)と、鬼才監督たちが手掛けたホラージャンルの作品が次々と挙げられていく。

さらにホラーのなかでも『エクソシスト』(73)や「死霊館」シリーズなど、“悪魔”を題材にした作品が特にお気に入りだという彼女だが、以前はホラー映画が苦手だったという。「中高生の時は本当に苦手で、友だちと遊ぶ時に肝試し感覚で映画館にホラー映画を観に行って、ワーキャー騒いでいる女子の一人でした」。そんな時に出会ったのが、鶴田法男監督が手掛け、川口春奈と志田未来が共演した『POV 呪われたフィルム』(12)だったそうだ。

テラシマユウカは、苦手だったホラーが快感に変わった瞬間を語ってくれた
テラシマユウカは、苦手だったホラーが快感に変わった瞬間を語ってくれた撮影:河内彩

Jホラーブームが落ち着いた頃に制作された同作は、川口と志田が実名の女優役として出演したモキュメンタリーホラー。心霊動画を紹介する番組に視聴者から届けられた一本の動画をきっかけに不可解な現象が起き、その真相解明に乗りだすというストーリーだ。「もう怖すぎて…。でも観ている時に、自分の恐怖の限界を突き抜けて一瞬だけ“無”になる時間があったんです。溜まりに溜まった恐怖がいっぱいになって、快感に変わった。そこから一気にホラー映画の虜になっていきました」。

こうしたJホラー作品にある“身近な怖さ”に自身の恐怖の限界を見出したテラシマ。そんな彼女が“トラウマ”だと語るのは「リング」シリーズでおなじみの中田秀夫監督による『仄暗い水の底から』(02)だ。「小学生くらいの時に、テレビでやっているのを母親が観ていたんです。私はそれをチラッと観ただけなのですが、それがちょうど怖いシーンで…。そのトラウマがあって、『仄暗い水の底から』をまだきちんと観たことがないんです。いつかこの壁を越えたいと思っています」。


年に何回かは観るという『ゴッドファーザーPARTII』は、言わずと知れた名作
年に何回かは観るという『ゴッドファーザーPARTII』は、言わずと知れた名作[c]Everett Collection/AFLO

最後に彼女にオールタイム・ベストワンの映画を訊いてみると、しばし考え込んだ末、「毎日変わるんですが…今日の気分だと『ゴッドファーザーPARTII』ですね!」と答え、笑顔を見せた。

取材・文/久保田 和馬

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