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ちょっぴりウザいが心に刺さる…吉田鋼太郎扮する昭和親父の“ハンサム”な名言集

コラム

ちょっぴりウザいが心に刺さる…吉田鋼太郎扮する昭和親父の“ハンサム”な名言集

「非日常に憧れるあまり、日常をおろそかにしてはいけない」(シーズン2・第7話)

超マイペースで家族を温かく見守る母の千鶴を演じるのはMEGUMI
超マイペースで家族を温かく見守る母の千鶴を演じるのはMEGUMI[c]2024映画「おいハンサム!!」製作委員会

三姉妹の恋愛模様は相変わらず波瀾万丈だが、家に帰ってくれば伊藤家のなかはいつも穏やか。ところがシーズン2の第7話では、そんな伊藤家の安寧を覆す一大事が訪れる。千鶴が突然風邪で寝込んでしまうのだ。仕事を休んで家事をこなす源太郎はこの出来事をきっかけに、当たり前にある“日常”の大切さを身に染みて痛感することになる。

仕事をして同僚や友人と他愛もない会話を交わし、恋愛や将来に悩み、家族で食卓を囲みおいしいごはんとお酒を楽しむ。決してドラマティックではない事柄の積み重ねによって“日常”は成り立ち、そうしてでき上がった生活のなかにこそ幸せが存在している。「おいハンサム!!」という作品が描こうとしている最も大きなテーマは、すべてこの言葉に集約されていると言ってもいいだろう。

「自分の選んだ道を正解と思えること、正解にしていくこと」(シーズン2・第8話)

何気ないことの積み重ねからなる日常の大切さを「おいハンサム!!」は問う
何気ないことの積み重ねからなる日常の大切さを「おいハンサム!!」は問う[c]2024映画「おいハンサム!!」製作委員会

最後にピックアップするのは、シーズン2のラストで登場する“ハンサムな言葉”。クリスマスの夜にユウジと向き合おうとした美香だったが、鼻血女の襲来で実家に戻ってくることに。里香は好きになってはいけない原(藤原竜也)に別れを告げるもあまりスッキリせず、由香は急にモテ始めて誰を選んでいいのか迷い、答えを出せなくなってしまう。そんな娘たちを前に源太郎は、新年を迎えるにあたって新たな考え方を提示する。

「選択肢がたくさんあるのは幸せだが、選択肢が少ないことは不幸せだとも限らない。選択肢が多すぎても決断ができなくなるし選べなくなってしまう」。「自分が本当はなにを望んでいるのか。必要なものはなんなのか、幸せとはなんなのか。素直になって考えてみるといい」「とりあえず選ぶ、とりあえず選ばない」。「とりあえず選んだら、とりあえず歩きだしなさい」。この価値観が映画版での三姉妹にどのような影響を与えるのか注目しておきたい。

映画ではひょんなことから源太郎がテレビに出演することになり…
映画ではひょんなことから源太郎がテレビに出演することになり…[c]2024映画「おいハンサム!!」製作委員会

源太郎の名台詞は、娘たちだけじゃなく会社の部下に向けられることもしばしば。シーズン1の第1話の「間違いのない選択なんてない。だからちゃんと選ぶ」や、シーズン2の第7話の「ビジネスも人生も不確実なもの。だが確かなことが一つだけある。自分は人とは違うということだ」なども、心に留めておきたい“ハンサムな言葉”だ。

思わず普段使いしたくなるような名台詞が満載の「おいハンサム!!」
思わず普段使いしたくなるような名台詞が満載の「おいハンサム!!」[c]2024映画「おいハンサム!!」製作委員会

また源太郎以外の登場人物から、ここぞという時に物事の核心を突くような台詞が飛び出すこともあり、特に里香が口にする「朝から決めてたことだから」や「今日は今日中に寝よう」という自分自身の気持ちを高める言葉は、思わず普段使いしたくなる名台詞だ。


映画『おいハンサム!!』は公開中
映画『おいハンサム!!』は公開中[c]2024映画「おいハンサム!!」製作委員会

はたして劇場版では誰の口からどんな名台詞が飛び出すのか。隅々まで耳を傾けながら、ドラマ版からさらに進化した伊藤家の“日常”を楽しんでみてはいかがだろうか。

文/久保田 和馬

※桐山「漣」のしんにょうは点ひとつ