眞栄田郷敦&板垣李光人が“衝撃の出会い”を体現!『ブルーピリオド』原作のモデルでもある美術予備校の撮影現場に潜入|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
眞栄田郷敦&板垣李光人が“衝撃の出会い”を体現!『ブルーピリオド』原作のモデルでもある美術予備校の撮影現場に潜入

インタビュー

眞栄田郷敦&板垣李光人が“衝撃の出会い”を体現!『ブルーピリオド』原作のモデルでもある美術予備校の撮影現場に潜入

累計発行部数700万部を超える人気漫画を実写映画化した『ブルーピリオド』が、いよいよ8月9日(金)より公開となる。主演の眞栄田郷敦をはじめ、高橋文哉、板垣李光人、桜田ひよりといった人気と実力を兼ね備えたいまをときめく若手俳優が顔を揃え、クランクイン前から実際に絵の練習に励みながら、美術に情熱を注ぐ登場人物たちの魂を体現した。MOVIE WALKER PRESSでは、原作に描かれた美術予備校のモデルで、キャストが特訓をした場所でもある新宿美術学院(現 ena美術)で行われた撮影現場に潜入。眞栄田らの絵描き姿を目撃するとともに、それぞれハマり役となったキャスティングの決め手をプロデューサー陣に語ってもらった。

八虎&世田介、衝撃の出会いに現場も湧き立つ!

原作は、2020年のマンガ大賞をはじめ数々の漫画賞に輝いた、山口つばさによる人気漫画。そつなく生きてきた高校生の八虎(眞栄田)が、1枚の絵をきっかけに美術の世界に本気で挑み、国内最難関の美術大学を目指して奮闘していく姿をつづる。監督は、『東京喰種 トーキョーグール』(17)や『サヨナラまでの30分』(20)など、みずみずしい青春劇やCG演出に定評のある萩原健太郎が務めた。

原作に描かれた美術予備校のモデルとなった新宿美術学院(現 ena美術)で、撮影が行われた
原作に描かれた美術予備校のモデルとなった新宿美術学院(現 ena美術)で、撮影が行われた[c]山口つばさ/講談社 [c]2024 映画「ブルーピリオド」製作委員会

2023年7月中旬、新宿美術学院では、八虎が美大受験専門の予備校への参加を決めて、講習を受けるシーンの撮影が行われた。実在する美術予備校を撮影場所とし、イーゼルや椅子、画材がしまわれたロッカーや棚に並んだ本など、すべて本物のものをそのまま使用。床に残る絵の具や木炭の跡からも、絵に向き合っている人たちの苦悩や喜びなど、本物の息遣いが伝わってくるようだ。

八虎と天才ライバルの世田介は衝撃的な出会いを果たす
八虎と天才ライバルの世田介は衝撃的な出会いを果たす[c]山口つばさ/講談社 [c]2024 映画「ブルーピリオド」製作委員会

講習に参加した八虎は、そこで天才ライバルの世田介(板垣)や、よき相談相手となる橋田(秋谷郁甫)、マキ(中島セナ)といった切磋琢磨する仲間、力強いアドバイスをくれる大葉先生(江口のりこ)と出会いを果たす。とりわけ印象的なのが、生徒たちが石膏像のデッサンに取り組み、八虎が世田介と初めて言葉を交わす一コマだ。世田介がデッサン初心者で、道具もきちんと揃えられていないことがわかると、八虎は「これよかったら」と道具を差し出すのだが、世田介はそんな八虎に対して「誰、お前」と言い放つ。冷たい視線を投げかける世田介と、肩を落とす八虎の絶妙な表現を、眞栄田と板垣が見事に演じきり、これには萩原監督やスタッフからも「八虎、かわいそう…」という同情の声が苦笑いとともにこぼれる。この出会い以降、「自分は普通。才能がない」と思っている八虎は、天才ライバルである世田介から常に刺激を受けていく。彼らの今後の関係性を予感させる重要なシーンは、緊張感と現場の一体感を味わえるものとなった。

萩原監督は、「スタッフやキャストと意見を交わすことを大切にしている」という。その言葉通り、若い世代を中心とした面々がアイデアを出し合いながら、生き生きと仕事に勤しんでいた。

眞栄田郷敦と美術アドバイザーの川田龍。眞栄田は、クランクインの半年前から絵の練習をスタートさせて臨んだ
眞栄田郷敦と美術アドバイザーの川田龍。眞栄田は、クランクインの半年前から絵の練習をスタートさせて臨んだ[c]山口つばさ/講談社 [c]2024 映画「ブルーピリオド」製作委員会

撮影を担当した光岡兵庫は、臨場感あふれるカメラワークでキャンバスに向かう生徒たちの表情を捉えていく。眞栄田はワンカット撮り終えるごとに萩原監督とディスカッションを重ね、キャラクターやシーンの濃度を上げ、どんどん鮮やかなものにしていく。スタッフが次のシーンの準備をする際など、俳優が休憩場所に戻ってもいいと思われる瞬間も眞栄田は現場に残り、教室の雰囲気を身に染み込ませながら、台本を読み込んでいた。先日の7月10日に行われた渋谷プレミアで眞栄田は「撮影自体が、熱く、泣ける撮影だった」と証言していたが、眞栄田がスタッフの熱量に心を動かされる一方、スタッフも彼の前のめりな姿勢に影響を受けるなど、なんともいい空気が流れていた。猛暑日の撮影も、眞栄田からのアイスの差し入れがあると現場がドッと湧き立ち、さらに周囲を元気づけていたことも思い出深い。


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