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眞栄田郷敦&板垣李光人が“衝撃の出会い”を体現!『ブルーピリオド』原作のモデルでもある美術予備校の撮影現場に潜入

インタビュー

眞栄田郷敦&板垣李光人が“衝撃の出会い”を体現!『ブルーピリオド』原作のモデルでもある美術予備校の撮影現場に潜入

キャスティングの決め手は?眞栄田郷敦が、八虎の変化・成長を“瞳”からも体現

現場を訪問して驚いたのは、キャスト陣がすばらしくキャラクターにハマっていたことだ。プロデューサー陣に、起用の理由を聞いた。

成長を遂げる八虎の“瞳の変化”にも注目!
成長を遂げる八虎の“瞳の変化”にも注目![c]山口つばさ/講談社 [c]2024 映画「ブルーピリオド」製作委員会

美術との出会いを果たし、尋常ではない努力で志望校である藝大を目指していく八虎役の眞栄田について、プロデューサーは「まず容姿が八虎に似ている」と切りだしつつ、「彼の目が、とてもいいなと思いました。変容する前の冷めた目をしている八虎にもなれるし、美術と出会ってから情熱をみなぎらせていく目も表現できる」と分析。クライマックスにおける八虎は、観る者の胸を震わせるような目をしており、その“瞳の変化”にも注目だ。また眞栄田が音楽で藝大を目指した経験があり、いまは俳優として高みを目指していることも、芸術の世界に身を置く人間に心を寄せられるのではないかという期待もあったそう。実際に眞栄田は、ライブ配信において「正解のない世界で戦う苦しさや迷いには、すごく共感ができた。自分のカラーを出していけるんじゃないかなという楽しみもあった」と八虎と重なる部分がとても多かったと、キャラクターに愛情を傾けていた。

高橋文哉は、8キロの減量をして鮎川龍二ことユカちゃんを演じた
高橋文哉は、8キロの減量をして鮎川龍二ことユカちゃんを演じた[c]山口つばさ/講談社 [c]2024 映画「ブルーピリオド」製作委員会

また本作では高橋が、自分の“好き”について葛藤する、女性的な容姿の鮎川龍二ことユカちゃんに扮した。ビジュアル、内面含め、俳優にとって極めて難しい役柄となるが「高橋さんは、ユカちゃんを演じるうえで、8キロほど減量をしてくれました。ジムにも通って、脱毛までしてくださった。撮影期間はずっと、内股でした」、「撮影のない日でも、例えば『デートの前日ならば、ユカちゃんならどうするだろう』ということを考えながら、ネイルやお肌のことも気にしながら過ごしてくださった」とプロデューサー陣は感心しきり。7月10日に行われた渋谷プレミアの場では、高橋自身も「エステに行ってみたり、かわいくなる努力をしたり、歩き方や姿勢、つま先から手の指先まで、お芝居をしている時に一瞬も気を抜くことがなかったくらい、全身に神経を行き渡らせてユカちゃんとしての美学を詰め込みました」と全力を注いだことを振り返っていた。

原作ファンの板垣李光人が、ハマり役として世田介を演じている
原作ファンの板垣李光人が、ハマり役として世田介を演じている[c]山口つばさ/講談社 [c]2024 映画「ブルーピリオド」製作委員会

そして勉強も絵の才能も頭抜けている世田介を演じたのが、板垣だ。原作の世田介は両目の下にホクロがあるのだが、板垣も右目下にホクロがあり、劇中では左目下にホクロを描いて原作そっくりの世田介がお目見え。チェック柄のシャツを萌え袖気味に着こなした姿や、人とのコミュニケーションが苦手そうな佇まいにも、世田介らしさを感じられる。プロデューサーは「世田介と言ったら、板垣さんしかいないと思いました」と目尻を下げ、「板垣さんご自身もデジタルアートの作品を手掛けられていたりするので、アーティスト気質な部分もハマると思いました」と話す。板垣はもともと原作ファンで、とりわけ世田介が大好きだったのだとか。撮影現場を訪れた原作者の山口と対面した際には、大感激していたという。

美術予備校教師・大葉先生役を江口のりこが演じている
美術予備校教師・大葉先生役を江口のりこが演じている[c]山口つばさ/講談社 [c]2024 映画「ブルーピリオド」製作委員会

キャラクターのヘアや衣装は、原作ファンのイメージを大切にしつつ、観客と同じ地平に生きる人としてのリアリティを重視している。見学した日に目にできたそのほかのキャラクターを考えてみても、おかっぱ頭がトレードマークの大葉先生は、前髪アリのスタイルにしたいという江口からの提案もあり、ビジュアルや大声で生徒を励ます姿も原作そのもの。三つ編みの橋田、グラデーションのヘアカラーを施したマキも、原作から飛び出してきたようでありつつ、美術予備校の生徒らしい雰囲気をしっかりと漂わせていた。


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