記憶はどこに保管される?夢のメカニズムって?『インサイド・ヘッド』が描くユニークな頭のなか
思春期を迎える新作では頭のなかがより複雑に!
前作で11歳だったライリーが、高校入学という転機を迎え、思春期に突入する『インサイド・ヘッド2』では、新たに「シンパイ」「ハズカシ」「イイナー」「ダリィ」という感情が登場し、頭のなかの世界もより複雑化している。
思春期警報が鳴ったことを機に業者によって一新された司令部のコントロールパネルには、これまで以上に多くのボタンやレバーがズラリ。話し相手の表情を読み取るムカムカ専用のスカウター、都合の悪い記憶を彼方へと飛ばしてしまう保護システムが導入されるなど、多彩なギミックがユニークだ。
さらにライリーが考えているものが流れてくる“意識の川”、好きなアニメやゲームのキャラクターなど恥ずかしさから秘密にしたいことを閉じ込めておく“記憶の保管庫”、シンパイの指示のもと最悪の未来についてのシナリオを作る“脚本部屋”など、新たなエリアも満載だ。
なかでも思い出ボールを浮かべるとボールから天高く伸びていく信念が絡み合い、自分らしさの花を咲かせる“信念の泉”は、ライリーの人格形成の鍵を握る重要な場所として描かれており、ゆえにドラマを生みだしていく。
「頭のなかってどうなっているんだろう?」という誰しもが一度は考えたことがあるような疑問を、脳科学的なアプローチとイマジネーションの融合で映像として見事に形にした「インサイド・ヘッド」シリーズ。最新作でもそのユニークな世界観に度肝を抜かれるはずだ。
文/サンクレイオ翼
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