多部未華子演じる“シンパイ“があたふた!『インサイド・ヘッド2』吹替版本編シーン

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多部未華子演じる“シンパイ“があたふた!『インサイド・ヘッド2』吹替版本編シーン

アニメーション映画史上世界No.1の歴史的快挙を達成した『インサイド・ヘッド2』がいよいよ明日8月1日(木)に日本公開を迎える。このたび多部未華子が日本語吹替版声優を務める大人の感情“シンパイ“が、主人公ライリーのために“最悪の未来を想像し、あたふたと準備する”姿を映しだした吹替版本編シーンが解禁された。

【写真を見る】ヨロコビたちとやりとりするシンパイの表情に注目!
【写真を見る】ヨロコビたちとやりとりするシンパイの表情に注目![c]2023 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

第88回アカデミー賞長編アニメーション賞受賞作『インサイド・ヘッド』(15)の続編となる本作は、現在までに世界興行収入が15億677万ドル(約2317億円)を突破(※7/29付けBox office mojo調べ/1ドル153.79円計算)。これまでNo.1だった『アナと雪の女王2』(19)の14億5368万ドルを追い越し、アニメーション映画史上世界No.1に。さらには日本でも大ヒットした『トップガン マーヴェリック』(22)を抜き、世界興行収入ランキング全体で12位にランクイン。いまやトップ10入りも射程圏内となり、社会現象的な特大ヒットとなっている。

新たに解禁された吹替版本編シーンは、シンパイが大好きなライリーのために今後起こりうる様々な未来を想像して計画を立てるという、シンパイの働きぶりをヨロコビたちに披露するシーンだ。

ライリーのなかに新たに現れたシンパイの役割は、“まだ見えてないものから守り、未来を考えて計画を立てる”こと。シンパイが頭のなかの司令部で感情操縦デスクを操作すると、これまでライリーに起こった出来事から分析して今後どうなるかを予測したデータがモニターに映しだされる。シンパイが予測したライリーに起こるかもしれない未来は、憧れの先輩に嫌われて、目標にしていたホッケーチームに入れず、入学した高校で友だちもできずにひとりぼっちで、ライリーの名前は学校の先生しか知らない…という“最悪の未来”だった。

このように、なにかを心配しすぎて嫌なことばかりを想像してしまう時、あなたの頭のなかでもシンパイが未来についてシミュレーションしているにちがいない。そんなシンパイを抱えたライリーは、将来のことを不安に思って大切な親友とすれ違ってしまったり、新しい高校にいる憧れの先輩と仲良くしたいのに背伸びして空回りしてしまったり、誰かと比べて落ち込んだりと、誰もが経験したことのある感情の嵐に襲われる。ダメな自分もまるごと愛おしくなるような、ピクサー史上最も“優しさに包まれる感動のラスト”をぜひ劇場で見届けてほしい。

『インサイド・ヘッド2』は公開中
『インサイド・ヘッド2』は公開中[c]2023 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

そんなシンパイ役を熱演した多部の声をはじめ、日本版声優の声が入ったシンパイが初登場するシーンの吹替映像がすでに公式SNSに投稿されて以来、海外から絶賛の声が届いている。先日、来日したピート・ドクターも「Fantastic!本当に最高です!すばらしかったですね!」と大絶賛するほどだが、実は映像を公開してから公式SNSのコメント欄には日本語はもちろん、英語や中国語、ポルトガル語など世界中からコメントが寄せられ、イイネ数も71万超えと驚異の数字となっている。

本作が映画史を塗り替える超特大ヒットとなっている大きな要因の1つに、“シンパイ”という感情にフォーカスを当てた点があると米タイム紙をはじめ、多くの海外メディアが分析している。ヨロコビはライリーを前向きで楽しい気持ちにして喜ばせること、カナシミはライリーの悲しい気持ちに寄り添って一緒に悲しむこと、ビビリは危険なものや怖いものからライリーを守ることなど、“感情たち”にはそれぞれ役割がある。世界が大きく混乱するなかで、“シンパイ”という感情は国境も世代も越えて誰もが抱えている感情であり、その“シンパイ”にどう向き合うかはあらゆる人の頭を悩ませる永遠のテーマである。

そんなシンパイの役割について、本作を手掛けたケルシー・マン監督は「心配という感情は、手助けをしてくれることもあります。たとえば、『明日は取材の日で、記者がたくさん来て、その人たちの前で舞台に立って話さなければならないから、服にはちゃんとアイロンをかけなくちゃ』と、不安になったりします。それは良いことだったりもするけど、心配が大きくなりすぎてしまうと、心を乗っ取ってしまうことがあるのです」と語っている。


大ヒットした前作をはじめ、「トイ・ストーリー」シリーズや『モンスターズ・インク』(01)、『カールじいさんの空飛ぶ家』(09)などピクサーの数多くの傑作を手掛け、監督としてアカデミー賞長編アニメーション賞を最多受賞している、ピクサーのチーフ・クリエイティブ・オフィサー、ドクターが新たに仕掛ける本作。どんな自分もまるごと愛おしくなる“あなたの物語”を描いた『インサイド・ヘッド2』をぜひ映画館で楽しんでほしい。

文/山崎伸子

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