日本でもブレイク必至!『トップガン マーヴェリック』のハングマンことグレン・パウエルのナイスな快進撃
新作も続々!グレン・パウエル旋風が竜巻のごとく吹き荒れる!
2024年は、このようにグレン・パウエルにとってメモリアル・イヤーとなったが、この後も快進撃は止まりそうにない。
現在撮影中なのは、莫大な遺産を狙う富豪の息子役で主演を務めるスリラー『Huntington(原題)』。人気スタジオのA24が北米の配給を手がけるということで、一筋縄ではいかない作品になりそう。何より、スリラーというジャンルでパウエルの新たな一面が見られるはず。さらに1987年の『バトルランナー』のリメイクに主演が決定。スティーヴン・キングの原作は、主人公が重病の娘を助けるため“人間狩り”ゲームに参加するというセンセーショナルな内容で、前作ではアーノルド・シュワルツェネッガーが演じた役を、パウエルがどう進化させるのか。監督は『ベイビー・ドライバー』などの鬼才、エドガー・ライト。
また、バイオ化学メーカー「モンサント」社を巡る訴訟を描いた『Monsanto』では、弁護士の主人公を演じることも決まっている。その他にも、J・J・エイブラムス監督のサスペンス『Acoors( 原題)』や、『バックドラフト』のリメイクなど出演予定作がラッシュ状態。一時は『天国から来たチャンピオン』(78)もパウエル主演でリメイクの企画が持ち上がったりもした。
一気にトップスターの地位を確立した感のあるグレン・パウエルだが、初めての映画出演は13歳の時(撮影時)。『スパイキッズ3-D:ゲームオーバー』で手の指が長い少年で登場(グレン・パウエルJr.というクレジット)。短い出演ながら、その面影は35歳となった現在のパウエルにも残っている。2012年の『ダークナイト ライジング』では、悪役のベインから攻撃を受ける株式トレーダーという脇役を演じているが、この役と『スパイキッズ』の役について、パウエルは『ツイスターズ』のプレミアで懐かしく語っていた。
そこから『エクスペンダブルズ3 ワールドミッション』(14)でのハッカー役、『ドリーム』(16)の宇宙飛行士ジョン・グレン役など地道にキャリアを積んで、パウエルは『トップガン マーヴェリック』のハングマンへと至るのである。
パウエルに親近感が湧くトリビアといえば、両親との関係。なんとデビュー作の『スパイキッズ3-D〜』以来、ほぼすべての出演作に彼の両親がエキストラなどで出演しているらしい。『トップガン マーヴェリック』などインタビュー取材にも両親を同伴するなど、パウエルの家族愛はちょっと異次元レベル。『ヒットマン』のプレミアでは両親が、息子が大した人物ではないことを自虐的に書いたダンボールのプラカードを掲げるなど、パウエルにとって両親は美味しい「ネタ」にもなっている。そんなプライベートの素顔を平気で垣間見せるところも好感度アップの理由で、出演作はもちろん、グレン・パウエルの一挙一動からは今後も目が離せそうにない。
文/斉藤博昭