『ミライヘキミト。』で「本当の家族のようになれた!」川島鈴遥、西田尚美、斉藤陽一郎、ウエダアツシ監督が語る舞台裏
「ウエダ監督はおもしろパートに関してかなりストイックなこだわりがあります」(斉藤)
――ほかにも、ウエダ監督の演出が印象的だったシーンを教えてください。
斉藤「おもしろパートに関してウエダ監督はストイックなこだわりがありました!」
――具体的にどういったシーンになりますか?
斉藤「例えば“夏野菜のカレー”を出すシーンです。何度やっても『なんか違います』と言われ、最終的に『“サマーベジダブル&シーフードカレー”と言ってください』となりました(笑)。ウエダ監督は本当に楽しいものを作るために、一生懸命、現場を回してくださるので、僕ら家族はそんな監督に乗っかっていった感じでした」
西田「私は洗濯物を取り込みながらお父さんと会話をするシーンがおもしろかったです。監督から『洗濯物のなかには乾いてないものもある』というニュアンスの会話をしてくださいと言われました。計算しすぎてもあざとくなるので、その塩梅がすごく難しかったのですが、なるほど、こういう演出をされるんだ!と新鮮に思いました」
ウエダ監督「僕はめちゃくちゃ大好きなシーンになりました」
川島「私もそのシーン、大好きです!」
斉藤「お母さんの手が止まってないところがいいですね」
ウエダ監督「お父さんの話を聞いているけど、自分の手は止めないというのが主婦ならではです。ちょっとお父さんがないがしろにされている感じも出るのでいいかなと。撮影当日の日当たりが微妙だったことで思いついただけなんですが(笑)」
――川島さんは、どんなシーンが印象に残っていますか?
川島「自分のシーンではないのですが、エビを食べるシーンのこだわりが強かったと思いました(笑)。おそらく角度の問題だったのかもしれませんね」
全員「ハハハ(爆笑)」
――お寿司のエビを食べていたお父さんが、ある発言にびっくりして、口からエビが半分飛び出すシーンですね。予告編にもありました。
西田「きっとかじって口から引いた時、身と尻尾のちょうどいい出具合のバランスが大事だったんですよ。ちゃんとエビを食べていることがわかるように『もうちょっと身が出ていてほしい』という思いがあったのかなと」
斉藤「あのシーンですごいなと思ったのは、浅田さんが『父ちゃん、このエビがいいよ』と選んでセッティングしてくれたことです」
川島「確かごはんの分量も半分にしてくれましたよね」
斉藤「そうそう。そうするとエビが出やすくなるので。これが昭和レジェンドのテクニックか!と思いました(笑)。浅田さんはいつもどっしりと祖母としていてくださって、みんなを引っ張ってくれた感じです。また、長女の咲季を演じた平祐奈ちゃんも、実際には長女じゃないのに、すごくしっかりしていて芯の強さを感じ、お父さんが引っ張れない分、ちゃんと裏で回してくれたという印象があります」