『ラストマイル』が動員ランキングV2達成!“シェアード・ユニバース”だけじゃない、TBSドラマと映画の斬新な関係性を振り返る
夏休みのビッグタイトルは今週も快調!『きみの色』は7位スタートに
さて、ランキングに戻ろう。2位から6位にかけての5作品は、順位に微妙な入れ替わりはあったものの前週と同じ顔ぶれが並んでいる。公開5週目を迎えたディズニー&ピクサーの『インサイド・ヘッド2』(公開中)は、この週末3日間も動員22万7000人、興収2億8300万円を記録し2位をキープした。
累計成績では動員340万人、興収43億円を突破した『インサイド・ヘッド2』。すでに前作『インサイド・ヘッド』(15)の最終興収40億4000万円を上回っており、公開28日目での興収40億円到達は今年公開された洋画作品で最速。また近年のピクサー作品との比較では、最終興収49億円を記録した『インクレディブル・ファミリー』(18)より2日遅い達成となる。
同じく前週に引き続き3位を守り抜いた『映画クレヨンしんちゃん オラたちの恐竜日記』(公開中)は、週末3日間で動員14万8000人、興収1億7300万円を記録。累計成績では動員177万人&興収21億円にのぼり、シリーズ8作品目かつ3年連続の興収20億円突破を達成。9月に入ってからどこまで数字を伸ばしていけるのか注目だ。
前週6位だった『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ユアネクスト』(公開中)は2ランクアップで4位となり、前週4位の『怪盗グルーのミニオン超変身』(公開中)は5位に。そして公開8週目を迎え6位となった『キングダム 大将軍の帰還』(公開中)は累計動員502万人&興収74億円を突破。ついに日本歴代興収ランキングの100位以内に入り、現在はまだ97位。こちらもまだまだ目が離せない。
新作では、「けいおん!」シリーズや『映画 聲の形』(16)、『リズと青い鳥』(18)の山田尚子監督と脚本家の吉田玲子による完全オリジナル長編アニメーション『きみの色』(公開中)が7位に初登場。人が“色”で見える高校生のトツ子(声:鈴川紗由)が、同じ学校に通う美しい色を放つ少女きみ(声:高石あかり)と音楽好きの少年ルイ(声:木戸大聖)と出会い、それぞれ誰にも言えない悩みを抱えながらも音楽で心を通わせていく姿を描いた同作。
SNSなどに寄せられている感想では、タイトルにもなっている“色”への並々ならぬこだわりと、山田監督作品の代名詞ともいえる青春を彩る音楽を存分に堪能できる劇場環境、とりわけIMAXでの鑑賞を推す声が多数。劇場公開に先立って出品された上海国際映画祭では金爵賞アニメーション最優秀作品賞を受賞するなど、海外からも高い評価を獲得しており、日本での興行も含めて今後の動向に注目しておきたい一本だ。
以下は、1~10位までのランキング(8月30日〜9月1日)
1位『ラストマイル』
2位『インサイド・ヘッド2』
3位『映画クレヨンしんちゃん オラたちの恐竜日記』
4位『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ユアネクスト』
5位『怪盗グルーのミニオン超変身』
6位『キングダム 大将軍の帰還』
7位『きみの色』
8位『サユリ』
9位『THE FIRST SLAM DUNK』
10位『SEVENTEEN TOUR ‘FOLLOW' AGAIN TO CINEMAS』
今週末はリドリー・スコットが製作を務め、名作『エイリアン』(79)の“その後”を描く『エイリアン:ロムルス』(9月6日公開)、乃木坂太郎の同名コミックを柳楽優弥と黒島結菜、堤幸彦監督のタッグで映画化した『夏目アラタの結婚』(9月6日公開)などが公開を控えている。
文/久保田 和馬