「これがすべて!」「限界超えてた」高石あかり&伊澤彩織が振り返る『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』壮絶アクションの舞台裏
「伊澤さんとは俳優の“高石あかり”としてではなく、心の奥のほうで話している感じがするんです」(高石)
――ひと足早く本作のドキュメンタリー『ドキュメンタリー オブ ベイビーわるきゅーれ』(10月4日公開)も拝見したのですが、傷ついた相棒を目の前にした時に湧き上がる感情は、もはや芝居であって芝居じゃないと言いますか…。おそらく役柄とご自身が一体になっているからこそ、スクリーン越しに伝わる瞬間が多々ありました。
高石「そうですね。ちひろにとってまひろがそうであるように、私にとっても伊澤さんは本当に特別な存在なので。だからこそ、いわゆる俳優の“高石あかり”としてではなく、心の奥のほうで話している感じがするんです。それはちさとでもあって、私自身でもあるというか」
伊澤「私は自分とまひろの感情がぐちゃぐちゃになって混乱する瞬間があるんですけど、あかりちゃんがちさととして引っ張り上げてくれるから、私もまひろに戻れるんですよ。あかりちゃんは、ちさとになった瞬間、いつも『どうなってんだ?』って思うくらい表情が変わるし、いきなり踊りだしたりするので。傍から見てるとおもしろいんですよね」
――“ちさまひ”と同様、高石さんと伊澤さんにも仕事を超えた絆が芽生えているわけで。この二人の組み合わせじゃなかったら、果たしてここまでの展開になっていたかどうか。
高石「たしかに~! 伊澤彩織じゃない深川まひろなんて、もはや想像さえつかないです」
伊澤「奇跡を生み出してますよね。改めて振り返ると、とても幸運な出会いだったなぁ」
高石「『幸運な出会い』って言葉、素敵!」
「これからは身体の動かし方自体も変えていかなきゃいけないんだろうなって、いまいろいろ模索しているところなんです」(伊澤)
――ぜひ、これからも“ちさまひ”をいつまでもスクリーンで見続けたいですが、年齢を重ねるにつれて、いまとは違う形の“限界突破”が必要になる局面も訪れるかもしれませんね。
伊澤「そうですね。今年30歳になるんですけど、20代の時と同じようなやり方をしていたらぶっ壊れるなっていうのが、今回の現場を経て身をもってわかったので(苦笑)。これからは身体の動かし方自体も変えていかなきゃいけないんだろうなって、いろいろ模索しているところなんです。いつまでやれるのかなんて自分でもわからないけど、もしこのまま40、50代…と歳を重ねていくとしたら、その時々の年齢に見合った戦い方をすればいいんだろうなとは思っていて。だって、すでに無理だもん。今回の動きをもう1回やるのは(笑)」
高石「それ、伊澤さん、ずっと言ってますよ」
伊澤「いまやれって言われても、あれはできない!」
――それくらい、あの時持ち得るすべての力を出し切った、と。
伊澤「ですね(笑)。“超える”んじゃなくて、素敵に歳を重ねていきたいな、と(笑)」
――とはいえ、近い将来、“ちさまひ”に海外出張の指令が下る日も来るのでは?
伊澤「わ~! ぜひ海外ロケしましょう!『KILL YOU!』って言ってみたい」
高石「“ちさまひ”が頑張って英語をしゃべってる姿って、なんだかおもしろそう」
伊澤「時代も自由に選べるとしたら、恐竜時代にタイムスリップしてみたいです」
高石「いいですね(笑)。『ドラえもん』や『クレヨンしんちゃん』にあやかりましょう!」
取材・文/渡邊玲子
※高石あかりの「高」ははしごだかが正式表記