「レジェンドホラー映画祭」を独占レポート!大森時生・梨・近藤亮太が集結、清水崇は“恐怖の原点”を語る
「第3回日本ホラー映画大賞」の授賞式が11月16日(土)に開催されることを記念し、7日間にわたりホラーファン垂涎のラインナップをお届けする「レジェンドホラー映画祭」が、グランドシネマサンシャイン 池袋にて開催され、昨日閉幕を迎えた。会期前半には「ホラー表現の過去・現在・未来」と題し、なかなかスクリーンで観る機会のない貴重な作品を特集上映したことで話題を呼んだ。PRESS HORRORでは、上映後に行われた豪華ゲストによるトークイベントに潜入。多くのホラーファンが詰めかけた会場の熱気をレポートしていこう。
「イシナガキクエを探しています」「正体不明」をスクリーン初上映!
11月10日に上映されたのは、今年の春にテレビ東京系列で放送されSNSを中心に大きな話題を集めた「TXQ FICTION/イシナガキクエを探しています」から、配信のみでの公開となった4話。そして今年の夏に約7万人が足を運んだ展覧会「行方不明展」の展示物の一つとして配信された特別映像「正体不明」の2作品。いずれも劇場初上映ということでチケットは発売翌日には完売となるなど、大きな話題を呼んだ。
両作を手掛けたテレビ東京の大森時生プロデューサーと、両作で演出を務めた近藤亮太監督、そして大森と共に「行方不明展」を作り上げ「正体不明」では原案を務めた気鋭のホラー作家の梨の3名が登壇。顔出しをしていない梨は事前に用意していた紙袋を忘れてしまったとのことで、会場に向かう途中で立ち寄ったサンリオショップの紙袋をかぶって登壇。そのファンシーな雰囲気で、会場に集まったコアなホラーファンたちの笑顔を誘った。
3人のトークは、今回上映された「イシナガキクエを探しています」から「正体不明」に至るまでの彼らの共同作業の経緯を中心に展開。「『第2回日本ホラー映画大賞』で(短編版の)『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』が大賞を取ったと話題になったのと同じころに、近藤監督が手掛けた短編『アイスの森/禍話』を観ておもしろいなと思って、そこで近藤監督の存在を知りました」と振り返る大森は、その後自身が登壇したトークイベントに近藤監督が観客として来場したことがきっかけで知り合い、「TXQ FICTION」を作る際に声をかけたと明かす。
一方で梨の方も「『行方不明展』の時に映像的なものを展示に入れたいという話があり、そこで近藤さんという方がいるとお聞きしたのが最初でした。その時点では近藤監督という名前は存じ上げていなかったのですが、調べてみたら『アイスの森/禍話』を手掛けた方だと知り、この人だったのかと点と点がつながった。そこからはあれよあれよと進んでいき、この一大プロジェクトのエンディングをお願いするに至りました」と振り返る。
ちょうど「正体不明」の撮影が行われたのは、近藤監督の商業監督デビュー作『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』(2025年1月29日公開)が完成した直後。主演の杉田雷麟をはじめ同作のチームが再集結し「行方不明展」の開催期間中に会場内で夜を徹して撮影が行われたのだとか。「撮影現場で見守っている時から、すごいものができていると直感しました」と語る大森に、梨も「ホラー映画の“来そう来そう”という一番怖い瞬間がずっと続いていて、あの緊張感を持続させるのは並大抵のことではない」と、近藤監督の手腕を絶賛。
2人から褒められっぱなしの近藤監督は終始はにかんだ表情を浮かべながら「『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』で経験したものを活かせているという、良い手応えがありました」と振り返りつつ、「(画面全体を)だいぶ攻めた暗さにしたので、今回ブルーレイ上映で観てみると攻めすぎた“黒い塊”みたいになっていたのは反省点です」と苦笑い。今後も3人のタッグで新たな恐怖のかたちを生みだしていく意気込みをあらわにした。
■11/15(金)
「第3回日本ホラー映画大賞」授賞作上映会
18:30~(3時間程を予定)
■11/16(土)
「第3回日本ホラー映画大賞」授賞式
17:00~19:30予定
・授賞式
(大賞/選考委員特別賞/ニューホープ賞/株式会社闇賞/PRESS HORROR賞/シネマンション賞/⾖⿂雷賞/シネマサンシャイン賞/ギークピクチュアズ賞)
・選考委員選評トークイベント
・授賞作品上映(大賞、選考委員特別賞のみ)
▼チケット料金
■「第3回日本ホラー映画大賞」入選作上映会 料金
¥1,500
■「第3回ホラー映画大賞」授賞式 料金
¥2,000
▼チケット発売
「グランドシネマサンシャイン 池袋」公式サイトにてチケット発売中!
※最新情報は「日本ホラー映画大賞」公式Xにてご確認ください。