<キャストコメント>
●池田エライザ(美雪役)
「2023年の真夏。尾道の風は東京より幾分か涼しく肌馴染みが良く、映画の撮影なのか、別世界で別の私の人生を生きているのか…。わからなくなるほどの穏やかな時間を過ごしました(まさか不思議な未来人と一緒だとは思わなかったけれど…)。美雪として過ごした日々は1年以上経ったいまも鮮烈に残っています。眩いばかりの甘苦い青春も、脇目も振らず一つのことに打ち込んだ日々も、きっと劇場にお越しになるみなさまにとっての、夏の思い出になると思っています。来年の夏が私も楽しみです」
●阿達慶(保彦役)
「初めての映画が松居組で。僕はすごく恵まれているなと思います。原作の『リライト』を読ませていただいた時、次の1ページが気になりすぎて気がつくと一晩で読み終えていたのと同じで、撮影期間も明日のシーンはどうなるのだろうと考えていたら、1ヶ月間の撮影も一瞬に感じました。僕の演じる保彦は300年後からタイムリープして来た未来人。クラスメイトとは少し違った空気感を纏う事にいろいろと試行錯誤したことを覚えています。保彦として撮影した僕の高校生最後の夏を、2025年の夏にみなさんにお届けできる事がすごく幸せだなと感じます。見る度に様々な発見がある映画になっていると思いますので、公開まで一緒にドキドキしながら楽しみにしていただけたらうれしいです」
<スタッフコメント>
●松居大悟(監督)
「師匠と映画を作りました。ヨーロッパ企画の上田誠さんは僕の師匠でして、上田さんの作品に出会えていなかったら、いまこの創作の荒野に立っていないと思います。師匠に『松居くんとやるならこの作品だ』と仰っていただいて、同い年のバンダイナムコフィルムワークス岡田さんが手を挙げてくれて、何年もかけて台本を開発して。尾道で映画を撮りました。自分と同じく福岡出身の池田エライザさんと、オーディションを経て出会えた阿達慶さん。ほかにも素敵な役者、スタッフが参加してくれていますが、それはまたもう少し先の楽しみです。こうしてようやくお知らせができることを幸せに思います。映画『リライト』、2025年初夏という少し先の未来で待っててください。すぐに追いつきます」
●上田誠(脚本)
「ちょっと凄まじい青春タイムリープ小説がありまして。『リライト』というとんでもないのがあるんだよ松居くん、と興奮気味に伝えたら、松居くんも読んで同じように興奮したようで、これ映画にできたらすごくない?となり。原作の法条遥先生のご海容のもと、松居くんとただならぬ苦楽をともにし、そしたら本当に凄まじい映画ができました。監督なのに松居くんと書いているのは、15年来の旧知の仲だからです。だけど映画を作ったのはこれが初めてです。もう二度と作らなくていい、と思えたほどの、青春の煌めきと恐ろしさを閉じ込めた映画です」
●法条遥(原作)
「全編にわたって、わりとゆったりと進行しているのに、要所でおさえるべきところをしっかりとおさえていて、それでいてくどくないような仕上がりになったのに驚いています。展開上、過去編は爽やかに、それでいて含みを持たせなければならないのに、そうした難しい作りを、よどみなくストーリーに組み込んだ完成度が素晴らしいと思いました。監督およびスタッフのみな様、そして出演者の方々に感謝を申し上げます」
文/平尾嘉浩