佐藤健の強いこだわりから、撮影現場の予想外ハプニングまで!『はたらく細胞』秘蔵トリビアを一挙紹介
白血球の最大の敵は“花粉症”?
公開直前に行われた「細胞大集合プレミア」の舞台挨拶に登壇した佐藤は「撮影の時がちょうど花粉の時期で、鼻をかむたびに白塗りがちょっとはげちゃうんですよ。でも白血球もシーンによってその時の感情や状況によって白が変わっても良いか、と開き直りました。全シーン、僕の白がどの白なのかに注目していただけるとうれしいです!」とまさかの撮影秘話を披露。「白は200色あるので」と豪語する佐藤の顔色は、本当に変化しているのか?よく目を凝らしてチェックしてみよう。
佐藤健は“神経細胞推し”!? DJ KOOに出演を直談判
神経細胞役として登場するのはDJ KOO。今年10月に行われた「『はたらく細胞』ハロウィンパーティ」イベントで明らかになったのは、なんと佐藤自らがDJ KOOに出演を直談判していたということ。「DJ KOOさん演じる神経細胞のシーンが好きなんです。台本の打ち合わせの時から『絶対に入れてください』と言っていたぐらい。途中登場がなくなったことがあって、『なぜなくなったんだ』と抗議したんです」と佐藤が振り返ると、DJ KOOは「うれしい Do Danceですね!僕の出演は健 Do Danceのおかげなんですよ!」とノリノリで語っていた。
白血球の認識番号に、原作者の遊び心が!
劇中には白血球がたくさん出てくるが、個別の役名は存在しない。その代わり、個人を特定する認識番号が振り分けられており、原作で白血球同士の会話はこの番号で呼び合っている。佐藤が演じた白血球の帽子には「1146」。これは“良い白”の語呂合わせによる原作者の遊び心。一方、山本耕史演じるキラーT細胞は「5648」。これは、侵入したウイルスを抹殺する“殺し屋”に由来しているのだとか…。劇中に潜む細かな遊び心の数々、スクリーンを注視すればもっと見つかるかも!
細菌の衣装はシルク・ドゥ・ソレイユがコンセプトに!
本作では、人物デザイナーの柘植伊佐夫が衣装担当として参加。衣装を製作した際の秘蔵話として、「人間の体のなかで擬人化した細胞たちが、重力や形状、サイズを無視した形で動いているというのは、どこかサーカス的な感覚がありますよね、という話になりました。そこから、シルク・ドゥ・ソレイユのような夢があるファンタジックなものをヒール(悪役)に持ってきたら、美学が生まれるのではないかと考え、それが大方針となりました」と明かしている。小沢真珠演じる黄色ブドウ球菌など、完成度の高い細菌たちの造形にも注目だ!
とうもろこし1粒の製作費は、なんと70万円!?
メガホンをとった武内英樹監督は、劇中のこだわりシーンとして茂(阿部サダヲ)がトイレを我慢するシーンを挙げる。体内には大きなとうもろこしの粒が出てくるが、プロデューサーとこれを作るか作らないかで議論となり、最終的には採用。結果、1粒70万円で製作されることに。先日行われたサンディエゴ・アジアン映画祭でのワールドプレミア上映の際、このトイレのシーンは爆笑の渦に。
+α!なんとまだまだいた!マル秘キャスト・元宝塚トップスター鳳蘭も出演
これまでマル秘スペシャルキャストとして、外肛門括約筋役に一ノ瀬ワタル、神経細胞役に DJ KOO、血小板役に泉谷星奈、老いた赤血球役にお笑いコンビ海原はるか・かなたの海原はるかなどの出演情報を解禁するたびに話題となってきた本作。しかしまだ発表されていないマル秘キャストにお気づきだろうか?そのキャストとは、宝塚歌劇団の元星組トップスターで、ミュージカル女優である鳳蘭!永野芽郁演じる赤血球の幼少期である赤芽球の校長先生役として登場しているが、威厳がありつつも一人前の赤血球を育てる長としての包容力をまとったその姿は「鳳蘭レビューアカデミー」の校長として、後進の指導にあたっている鳳にピッタリの役柄といっても過言ではない。光合しいその姿は是非スクリーンで確かめてほしい。
公開から絶賛の声がやまない『はたらく細胞』。一度観ただけではうっかり見逃してしまうような細かなところまで、監督やスタッフ、キャストの強いこだわりが詰め込まれている。是非ともこの年末年始は劇場に何度も足を運び、独創的でユニークな“世界最小の物語”を隅々まで楽しんでほしい!
文/久保田 和馬