「第3回新潟国際アニメーション映画祭」今敏の特集決定!『パプリカ』、『千年女優』など上映へ
第3回新潟国際アニメーション映画祭の開催が2025年3月15日(土)から20日(木・祝)に決定。【レトロスペクティブ】で今敏が特集されることが決定した。
世界で初の長編アニメーション中心の映画祭として、また多岐にわたるプログラムとアジア最大のアニメーション映画祭として、漫画、アニメのクリエイターを数多く輩出してきた“アニメーション首都”新潟にて行われる新潟国際アニメーション映画祭。第1回に押井守審査委員長のもとグランプリとなった『めくらやなぎと眠る女』(22)は、2024年6月に日本公開され大きな話題に。第2回ではアイルランドの著名なスタジオ、カートゥーン・サルーンからノラ・トゥーミー監督が初来日するなど、世界から多くの映画人が集まった。
第1回では大友克洋、第2回では高畑勲と、日本のみならず世界の映画、アニメーションに影響を与えてきた監督を取り上げる【レトロスペクティブ】部門。今年は、夢と現実の境をたゆたうようなアニメーション表現で見るものを虜にし、没後14年がすぎたいまでも、その作品が世界に大きな影響を与え続けている今を特集することが決定した。
2010年に46歳の若さで逝去した今は、没後14年が過ぎたいまも、世界の最も偉大なアニメーション監督として真っ先に名前が挙がる一人。その緻密な画面設計や現実と虚構をシームレスにつなぎ物語を綴る斬新な演出、さらに作品の背景に込められた知性など、全てで卓越した存在だ。特集では世界から高く評価され続ける「今」のアニメーションの魅力はなにかを振り返る。また、監督作品だけでなく、原画、演出などで参加した作品もあわせて紹介予定だ。
なお、特集での上映作品は、『PERFECT BLUE/パーフェクトブルー』(98)、『千年女優』(01)、『東京ゴッドファーザーズ』(03)、『パプリカ』(06)、「妄想代理人」。関連作品では『MEMORIES』(95)、『走れメロス』(92)、『機動警察パトレイバー2 the Movie サウンドリニューアル版』(93)が上映される予定だ。
多くの映画人を惹きつける今の作品とともに彼のアニメーションの魅力に迫る同特集。ぜひ第3回新潟国際アニメーション映画祭で今が手掛けた作品を楽しんでほしい。
文/鈴木レイヤ