今年で45周年!全43作品からファン投票で選ばれた6作品を一挙上映「映画ドラえもんまつり」の注目ポイントは?

今年で45周年!全43作品からファン投票で選ばれた6作品を一挙上映「映画ドラえもんまつり」の注目ポイントは?

『映画ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団~はばたけ 天使たち~』(11)

1986年公開の名作を、オリジナル要素を加えてリメイク!
1986年公開の名作を、オリジナル要素を加えてリメイク![c]藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK 1980-2025

夏の暑さで苛立っていたドラえもんを追いかけて北極にやってきたのび太は、そこで奇妙なボールを手に入れる。そのボールを持ち帰ってから、家の庭には次々とロボットの部品が出現。「おざしき釣り堀」を使って鏡面世界でロボットを組み立てるのび太とドラえもんは、巨大なロボットを“ザンダクロス”と命名。そんななか、不思議な少女リルルがのび太たちの前に現れることに。

シリーズ屈指の名作といわれる第7作『映画ドラえもん のび太と鉄人兵団』(86)を水田わさびら現在の声優陣でリメイクした本作。元の作品には登場しなかったオリジナルキャラクターのピッポが登場したり、リルルら鉄人兵団側のキャラクターの描き方に変化がみられるなど、25年という時代の流れを踏まえた改変ポイントが随所に見られる。オリジナル版とリメイク版を観比べてみるのもおすすめだ。

『映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館(ミュージアム)』(13)

ドラえもんといえばやっぱり“ひみつ道具”!
ドラえもんといえばやっぱり“ひみつ道具”![c]藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK 1980-2025

昼寝をしていたドラえもんの鈴が、“怪盗DX”によって盗まれてしまう。「シャーロック・ホームズセット」を使い、未来にあるすべてのひみつ道具が展示された「ひみつ道具博物館」に鈴の手掛かりがあることが判明。のび太とドラえもんたち5人は未来へ向かい、その博物館を訪れるのだが思わぬハプニングに見舞われてしまう。さらに怪盗DXによって博物館のひみつ道具がいくつか盗まれてしまい…。

「シャーロック・ホームズセット」はてんとう虫コミックスの3巻に収録されたエピソードに登場するひみつ道具だが、本作のストーリーは完全オリジナル。ガイドのクルトの案内で博物館を回るシーンでは、「きこりの泉」や「カムカムキャット」など様々なひみつ道具が登場。それだけで「ドラえもん」ファンはワクワクすること間違いなし。また、ドラえもんが鈴にこだわる理由がわかる回想シーンは涙なしでは見られない。

『映画ドラえもん のび太と空の理想郷(ユートピア)』(23)

空の世界で大冒険!興収43億円突破のヒット作
空の世界で大冒険!興収43億円突破のヒット作[c]藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK 1980-2025

空に浮かぶ三日月型の島を見つけたのび太は、ドラえもんたちと一緒に「タイムツェッペリン」に乗り込んで“ユートピア(=理想郷)”を探す旅に出発。様々な時代の様々な場所をめぐってたどり着いたのは、誰もがパーフェクトになれるという夢のような楽園“パラダピア”。そこで出会ったパーフェクトネコ型ロボットのソーニャと仲良くなるのだが、この楽園には大きな秘密が隠されていた。

“空”への憧れという点で『のび太と雲の王国』を想起させるものがあり、“パーフェクト”と形容されるロボットの在り方という点については『のび太と鉄人兵団』や『映画ドラえもん のび太とロボット王国』(02)に通じつつも、時代に合わせた変化を感じることができる。脚本は数々の実写の話題作を手掛けてきた古沢良太が担当。近年の「映画ドラえもん」のなかでもひときわ深いテーマに触れた一本だ。

【写真を見る】「映画ドラえもんまつり」では入場者全員にスペシャルステッカーのプレゼントも
【写真を見る】「映画ドラえもんまつり」では入場者全員にスペシャルステッカーのプレゼントも[c]藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK 1980-2025

全国93劇場で上映される「映画ドラえもんまつり」は、週替わりで2作品ずつ上映(各1本立て/併映作品の上映はなし)。入場者全員プレゼントとして、上映される6作品のポスター画像をあしらった「『映画ドラえもんまつり』スペシャルステッカー」も配布される。詳しい上映劇場や上映スケジュールなどは特設ページをチェックしてほしい。

そして45周年記念作品となる「映画ドラえもん」最新作『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』は、絵に描かれた壮大な中世ヨーロッパの世界を舞台にした完全オリジナルストーリー。絵のなかで出会った仲間たちと共に、ドラえもんやのび太が“幻の宝石”をめぐって強大な敵へと立ち向かっていく。どんな大冒険が待ち受けているのか、公開が待ちきれない!

シリーズ最新作は、“絵の世界”で強大な敵に立ち向かう!
シリーズ最新作は、“絵の世界”で強大な敵に立ち向かう![c]藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK 1980-2025

今回紹介した「映画ドラえもんまつり」のほかにも、2月1日(土)から3月6日(木)まで東京・神保町にある神保町シアターでは「ドラえもん映画祭2025」が開催。こちらでは「映画ドラえもん」全43作品と、当時上映された併映作も一挙に上映。さらに2010年以前の作品は貴重な35mmフィルムで上映される。お近くの方は是非とも足を運んでみてはいかがだろうか。

45年という歳月を駆け抜けてきた「映画ドラえもん」シリーズ。この機会に過去の名作を振り返り、ドラえもんたちとの次なる冒険に備えよう!


文/久保田 和馬

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