爽快なアクション、スカッとする復讐劇、予測がつかないミステリまで…大人気ウェブトゥーン原作の韓国作品を一挙紹介!
ベテラン俳優陣の名演はもちろん、伝統芸能“パンソリ”も魅力的!「ジョンニョン:スター誕生」
「ジョンニョン:スター誕生」は天性の歌声を持つユン・ジョンニョンが女性国劇のスターになることを夢見る物語。何がすごいって俳優たちの圧巻の演技、そして韓国の伝統芸能である“パンソリ”を披露するシーンは迫力満点で観劇しているような臨場感を味わえる。
舞台は1956年。港町の木浦(モクポ)で貧しくも平凡な生活を送っていたジョンニョン(キム・テリ)。町を訪れた人気劇団のスター団員のムン・オッキョ(チョン・ウンチェ)に引き抜かれ、親の反対を押し切って上京し劇団の研修生からスタートする。
ジョンニョンが才能を開花させるとキム・テリの演技も光り鳥肌が立つ。毎話、心が揺さぶられ感動させられた俳優は初めてだ。チョン・ウンチェ、ラ・ミラン、シン・イェウン、ウ・ダビなど脇を固める俳優もすばらしく「ジョンニョン:スター誕生」の世界にあっという間に引き込まれる。ぜひ映像で見てほしい作品であり、舞台が好きな人にもおすすめしたい。
「ムービング」「照明店の客人たち」に「魔女」まで…期待を裏切らないカンプルの最新作は?
制作費約650億ウォンが投じられた超大作「ムービング」は、超能力者の親子2世代に渡った戦いが繰り広げられるアクションヒーロー。実写化も人気が爆発したのは周知の沙汰だ。釜山国際映画祭や百想芸術大賞、青龍映画賞などの授賞式で賞レースを席巻したのは記憶に新しい。当時は原作者のカンプルが脚本も担当することで話題を呼び、待望の新作「照明店の客人たち」が同じディズニープラスで配信されている。「ムービング」に続き、チュ・ジフン、パク・ボヨン、イ・ジョンウン、オム・テグら豪華キャストが出演する。
暗い路地裏にある照明店。サングラス姿の店主ウォニョン(チュ・ジフン)は怪しげだが、訪れる客も事情がある人ようで奇妙である。いつも同じ場所に座っている女性、毎晩歌いながら夜道を歩く男子学生、毎日電球を買いに来る女子学生、必死に事件を追いかける刑事…。そのほかにもクラスの生徒たちの変わった名前など、予測がつかないミステリアスな空気が漂う。なぜ客人たちがこの場所にたどり着いたのか。丁寧に物語を追っていけば全てが腑に落ちる。伏線回収は見事なので、1回目はできるだけ情報を入れずに観てほしい。2回目は違う見え方で楽しめるはずだ。
ちなみにカンプルの次回作「魔女」は、韓国で2025年の上半期に放送される予定(日本での配信は現時点では未定)。自分のことを好きになる男たちに不幸が訪れる女性の不運の法則を命がけで救おうとする男性のミステリーロマンスだ。除隊後の復帰作となるパク・ジニョンとノ・ジョンウィが主演を務める。私たちの身近にある愛の描き方が秀逸な彼の次回作は、どんな愛を伝えてくれるのだろうか。
文/ヨシン