笑福亭鶴瓶&重岡大毅、原田知世&上白石萌音ら同じ役を演じたキャストが奈良に集結!『35年目のラブレター』撮影現場を潜入レポート

笑福亭鶴瓶&重岡大毅、原田知世&上白石萌音ら同じ役を演じたキャストが奈良に集結!『35年目のラブレター』撮影現場を潜入レポート

関西ネイティブも絶賛?原田&上白石の関西弁

長年支え合った西畑夫妻の雰囲気を体現した、笑福亭鶴瓶と原田知世
長年支え合った西畑夫妻の雰囲気を体現した、笑福亭鶴瓶と原田知世[c]2025「35年目のラブレター」製作委員会

同じ夫婦の異なる時代を演じた4人は、互いにどんな印象を受けたのだろうか。重岡と上白石は、撮影開始前、先にクランクインをした鶴瓶と原田の現場を見学する機会があったそうだ。「お2人の姿を想像しながら、そこに向かっていけるようにイメージできたので…今日お2人にお会いできて、『本物だ!』っていう感じです(笑)」という上白石に「そうそう、わかる!『本物だ』と思ってます」と同調した重岡だが、役作りのうえで一番に意識したのは鶴瓶に寄せすぎるのではなく、“西畑夫妻”を演じること。「西畑夫妻との共通項というか、あったかい感じを出すっていうのを自分たちなりに考えました。でもやっぱり鶴瓶さんも意識はしましたね。鶴瓶さんの喋っている感じが頭の中にポンっと出てきちゃって(笑)」という重岡に、上白石がすかさず「撮影のなかで、にやって笑った時の顔がすごく『うわ、いまの鶴瓶さんだ!』って思った時がありました。重岡さんらしさがありつつ、鶴瓶さんを彷彿とさせる瞬間が何度かあって。どきっとしたことが何回もありました」と重岡の表現力をたたえた。

重岡の表情に、鶴瓶を彷彿することもあったという上白石
重岡の表情に、鶴瓶を彷彿することもあったという上白石[c]2025「35年目のラブレター」製作委員会

抜群のコミュニケーションで若き西畑夫妻像を完成させた2人の演技を早く観たいと、鶴瓶も期待を寄せる。「不思議ですよね。俺の若い時が重岡でしょう。こう(自分を示して)なるのかっていうね。だからどう演じてるのか、まだ見てないから楽しみですよ」。原田も「劇中のお2人の写真が本当に素敵で。いい雰囲気だと一瞬でわかったので、私もすごく楽しみです」とほほ笑む。

奈良が舞台の本作ということで、方言には苦労したという原田と上白石。実際、撮影中にはどちらも熱心に関西弁ネイティブである鶴瓶、重岡に発音を確認している場面が印象深かった。専門の方言監修者のほか、関西出身者のスタッフが多い現場だったため、周囲からもサポートを受けたそう。「先生がいっぱいいて、いろいろな言葉を教えてもらいました」と語る上白石。原田も、「みなさん助け船を、あっちこっちから出してくださって」と感謝の気持ちを明かす。「もちろん鶴瓶さんには何度も何度も、本番ギリギリまで『この発音でいいですか?』って繰り返し確認してしまいました。すごく心強かったです」とにっこり。

原田は鶴瓶や周囲のスタッフたちに、関西弁のイントネーションを教えてもらったそう
原田は鶴瓶や周囲のスタッフたちに、関西弁のイントネーションを教えてもらったそう[c]2025「35年目のラブレター」製作委員会

そんな2人を大阪出身の鶴瓶、兵庫出身の重岡が絶賛する。「2人とも歌うから耳がいいのか知らんけど、とてもうまいんですよ」と言いながら、「可愛いで、関西弁でしゃべりはると」と妻・原田の注目ポイントをしっかりアピールした鶴瓶。「萌音ちゃんもね、とても上手です。関西弁に憧れがあるそうで、ずっと聞かれます。『これ関西弁でなんていうの』と。いつ使うねんという関西弁とか(笑)」とエピソードを明かした重岡に、鶴瓶が「例えば?」と聞くと、「『“池に突き落とすよ”って関西弁でなんて言うの?』と。いつ使うの?(笑)」という回答に一同大笑い。一方で、関西地方でも地域や年代によって関西弁のイントネーションが異なるそうで、鶴瓶には関西出身者だからこその悩みもあった様子。「俺がもう関西弁わからなくなっていくねん、本当に。タイムキーパーの人にもイントネーションが違うって怒られた(笑)」。

メインキャストたちが感じた『35年目のラブレター』という物語のぬくもり

撮影やキャストたちへのインタビュー中、その様子をにこやかに見守っていた男性がいた。その人こそ、本作のモデルである西畑保さんご本人だった。家族と共に現場を訪れていた保さんは、まるで久しぶりに会った親戚のようにキャストたちと打ち解け、会話や記念撮影を楽しんでいた。東京で行われたスタジオ撮影にも一人で見学にやってきたというほど、バイタリティに満ちあふれた保さんの“陽の気”が、現場の雰囲気をさらに温かくしているように感じた。

本作のカギである、“手紙”を書くシーンが見どころと明かした鶴瓶
本作のカギである、“手紙”を書くシーンが見どころと明かした鶴瓶[c]2025「35年目のラブレター」製作委員会

そんな保さんを前に、鶴瓶は改めて本作の見どころを語る。「実際にあったお話を演じて観ていただくという…その方がいまもお元気で。すごい素敵な話です。『35年目のラブレター』というタイトルどおり、ラブレターを書くというシーンがすごくいいので、ぜひ観ていただきたいと思います」。読み書きができない夫の“手”になることを、迷いなく決意する妻を演じた原田は、「心温まるご夫婦の話です。こんなに人のことを信じて、その人の幸せを自分のことのように思える。そういうことってなかなかできないと思います。この役を演じられてすごく幸せでした」と、笑顔で締めくくる。

オファーをもらった時から物語に魅了されたという重岡は、本作のメッセージ性について触れる。「最初に脚本を読ませて頂いた時、絶対に(この役を)やりたいと思いました。すごく温かい、本当に実在した西畑夫婦のお話で、 “何歳になっても、いつからでも遅くはない” “誰だってやろうと思ったらできる”。そんなメッセージを実在のストーリーと共にこのスタッフさん、キャストの皆さんと贈れるというのはすごく楽しみです」。最後に上白石は、改めて言葉の持つ力を感じてほしいと語った。「私も本当にこの作品の一部になれてすごく幸せなでした。文字とか言葉って本当にいとおしいな、あったかいなっていうのをずっと感じていて、そのぬくもりが観てくださる方に届くといいなって思っています」。


奈良の趣深い風景を堪能できる荒池園地
奈良の趣深い風景を堪能できる荒池園地[c]2025「35年目のラブレター」製作委員会

人と人との縁の大切さを感じることができる『35年目のラブレター』。あなたも大切な人の顔を思い浮かべながら、この春必見の感動作を映画館で味わってほしい。

取材・文/MOVIE WALKER PRESS編集部

あなたの心を温める夫婦の物語『35年目のラブレター』特集【PR】
作品情報へ

関連作品