山崎賢人、コメディ映画で「大きな扉を開いた」橋本環奈＆福田監督と笑いの世界へ！

若手人気俳優の筆頭である山崎賢人が、福田雄一監督がメガホンをとる『斉木楠雄のΨ難』(10月21日公開)でコメディ映画初主演を果たした。インパクトあふれるビジュアル、振り切った表情など、これまでのイメージをかなぐり捨ててコミカルな演技にチャレンジした山崎は「大きな扉を開いた」と充実感もたっぷり。共演の橋本環奈と福田監督とともに、笑いの世界に飛び込んだ感想を語ってもらった。

週刊少年ジャンプで連載中のギャグ漫画を実写映画化した本作。世界を滅ぼすほどの超能力を持ちながらも「普通に生きたい」と願う斉木楠雄を主人公に、ワケありのクラスメイトたちと過ごす抱腹絶倒の学園生活を描く。

ピンクの髪型にアンテナをつけ、緑のサングラスに緑の制服。ギャグ漫画の主人公ならではの突飛なビジュアルをした斉木を、山崎が演じる。福田監督は実写化にあたって“斉木役に山崎賢人を捕まえてほしい”と言うほど、山崎の出演を熱望していたそう。山崎は「福田監督のファンだったんです。見ていて、いつか福田組に参加したいと思っていました」と語るなど、相思相愛で企画が進行した。

とはいえ、原作を読んで斉木のビジュアルには驚かなかっただろうか。山崎は「クラインクインの2年前でしたが、街を歩いているときに斉木楠雄とすごく似た緑のメガネを見つけて。買ってみたら、めちゃくちゃ似合ったんですよ。うれしくなって“イケました”と監督に連絡しました」と楽しそうにニッコリ。ワクワクとした思いとともに、撮影に臨んだという。

いつもポーカーフェイスの斉木は、ハチャメチャなクラスメイトたちをクールな視線で見つめている。しかし、斉木に恋する照橋心美(橋本)の妄想の中では、“照橋にデレデレの斉木”が存在しており、劇中ではその妄想上の斉木もしっかりと山崎が熱演。スイカを“志村食い”したり、おびえ顔、照れ顔など、あらゆるコミカルな表情を披露している。

山崎は「福田組に参加することができて、“全力でやろう、やるしかない！”と思いました」との意気込みだったそう。さらに精一杯コミカルな演技をやれたのは、照橋を演じた橋本の存在が大きいのだとか。「撮影の初日が、夏休みの日に照橋さんとバッタリ会うシーンだったんです。そうしたら、初日から環奈ちゃんのぶっ飛んだ照橋さんを目にすることができて(笑)。“僕もやろう！”と思うことができました」。

福田監督の『銀魂』で演じた神楽役でも、コメディに身を捧げた橋本。今回の照橋役でも、そのコメディエンヌぶりが炸裂。橋本の演技を見て、山崎も「こういうことをやっていいんだ！」と思えたという。橋本は「すごく面白かった！」と山崎演じる斉木を大絶賛。「なんだか、福田組に入るとみんなおかしなテンションになっていくんです(笑)。撮影の合間には、賢人さんとダンスを踊ったりしてたんですよ！」と福田監督の笑い声が響く現場で、めいっぱい楽しく過ごしたようだ。

これまで、青春ものやボーイ・ミーツ・ガール作品といったスウィートな映画に数多く出演してきた山崎。新境地に挑み、“これまでに見せたことのない山崎賢人”をスクリーンに刻んだ。「コミカルな表情を見せられてよかったなと思います」と山崎。「大きな扉を開いたと思います。1回開いてしまえば、これから色々なことができそうな気がします」と頼もしい言葉が飛び出す。

福田監督は「典型的な愛されキャラ」と山崎を表し、「今一番人気がある人ですよ。その山崎賢人が、撮影が終わると僕の横に来て“監督、今日は何を食べに行きます”って子犬のように聞いてくる。ムツゴロウのような気分になった。かわいい弟だと思っていました」と、かわいくて仕方がないといった様子。

「ひとりでも多くの人に、今日楽しかったねと言ってもらえるような、笑ってもらえる作品を作りたい」という福田監督にとって、本作への想いは熱い。福田監督と山崎賢人が新たな挑戦として、日本映画界にギャグ満載のコメディ映画を放つ。ぜひスクリーンで、爆笑してほしい。【取材・文/成田おり枝】