世界中を驚きと感動で包んだストップモーション・アニメがついに日本公開!

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世界中を驚きと感動で包んだストップモーション・アニメがついに日本公開!

映画サイト「ロッテントマト」で満足度100%という驚異的な高評価を叩き出し、世界中で熱狂的な支持を集めたストップモーション・アニメ『ぼくの名前はズッキーニ』が、ついに日本に上陸。ヨーロッパ製アニメファンやストップモーション・アニメのファンが待ちに待った公開を前に、切なすぎる予告編が解禁された。

本作は昨年のアヌシー国際アニメーション映画祭で最優秀作品賞と観客賞の2冠に輝き、注目を浴びた。そして第89回アカデミー賞では長編アニメーション部門にノミネートされただけでなく、スイス代表として選出された外国語映画賞では各国の注目作を押しのけ、アニメ映画としては異例の最終選考に進出。さらに、フランスのアカデミー賞ことセザール賞では最優秀アニメーション賞はもちろんのこと、ヨーロッパ映画界を牽引する名匠のたちの作品を抑えて最優秀脚色賞に輝いたのである。

“ズッキーニ”という愛称を持つ9歳の少年は、不慮の事故で母親を亡くし、ひとりぼっちになってしまう。孤児院に暮らすことになった彼は、同じように心に傷を抱えた仲間たちとともに、自分の居場所を見つけ、同時に誰かから必要とされている実感を得て成長していく。そして、新しく孤児院にやってきた少女カミーユに、ズッキーニは一目で恋に落ちるのだ。

このたび公開された予告編は、母親を亡くしたズッキーニが、心優しい警察官レイモンに連れられて「フォンテーヌ園」にやってくるところから始まる。園の子供たちのリーダー的存在であるシモンと反発しあいながらも、徐々にお互いを理解し、絆を深めていく。子供たちの無邪気な姿や、スキー旅行のシーン、切ないハロウィンパーティでの一幕など、本作の魅力的な場面の数々が映し出されている。

監督を務めたクロード・バラスは、本作が初長編作品となる気鋭のアニメーション作家。これまでも『ラビオリ缶詰の怪人』(05)など、多様な短編アニメを作り出し、高い評価を獲得してきた。長い年月をかけて丁寧に制作された本作は、人形たちがまるで本当に生きて動いているかのように、些細な表情や動きで、豊かな感情を表現していく。

そんな本作のクオリティの高さと子供たちのリアルな姿に、絵本作家や詩人として、多くの子供たちと長年寄り添ってきた谷川俊太郎氏は「繊細で大胆、実写では出せないリアリティ」と、絶賛のコメントを寄せるほど。

わずか66分しかない上映時間の中に、友情や家族愛、そして初恋といった様々なドラマ性が凝縮された本作からは、アニメーションの限りない表現力を見出すことができるはずだ。『ぼくの名前はズッキーニ』は、2018年2月10日(土)より全国公開。【文/久保田和馬】

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