恐すぎて1人じゃ観られないからヒットした!?S・キング原作『IT』が週末動員上位で健闘
11月3~5日、3連休のエンタメ界は「72時間ホンネテレビ」の話題一色だったが、映画動員ランキング(11月4・5日)でも意外な話題が!大方の業界予想を突き抜け、ホラー映画『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』が動員13万8100人、興収1億8400万円で大健闘、2位に食い込んだのだ。
『IT』は10代、ネットユーザーが支持!?
巨匠スティーヴン・キング作品でも“最恐”と称されるホラー小説を映画化した本作は、全米では傑作『エクソシスト』(73)超えのヒットを記録。だが202館という公開規模は今回の上位5作品で最少。トップ3に躍り出るとは予想し難い作品であった。しかしSNSにおける潜在的な期待が大きく、日本版予告がYouTubeで300万回以上再生され、Twitterにも「恐そうだけどおもしろそう」「恐くて観れない…でも誰か一緒に観に行こう」など期待が寄せられた。
劇場では、高校生グループやカップル(10人超の大人数も!)など、洋画ではあまり見かけない層も多数訪れ、1館当たりの来場者数は動員ランキング1位の『マイティ・ソー/バトルロイヤル』を抑えて1位を獲得、近年のホラーの中でも稀に見る大ヒットとなった。
『ソー』は満足度高し!『ラストレシピ』は手堅く話題提供
先述の通り1位の『マイティ・ソー/バトルロイヤル』は、土日2日間で動員14万9000人、興収2億3100万円を記録。鑑賞後の評価も上々で、最終興収10億円超えが見込める好スタートを切り、18年公開の『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』へ向け弾みをつけるかたちとなった。
二宮和也、西島秀俊 綾野剛、宮崎あおいという豪華共演も話題の『ラストレシピ ~麒麟の舌の記憶~』は、土日2日間で動員10万7000人、興収1億3800万円で3位。初日の11月3日には、翌4日にオープンしたTOHOシネマズ 上野の全スクリーンをジャックして舞台挨拶が行われ、全国でライブビューイングも開催。劇中に登場する“幻のレシピ”の料理再現会を帝国ホテルと催すなど、老若男女向けの手堅い話題作りが集客に繋がったようだ。
『プリキュア』&『Fate』は引き続き好調!
先週1位の『映画キラキラ☆プリキュアアラモード パリッと!想い出のミルフィーユ!』は、新作3本に次ぐ4位に留まり、累計興収は4億5000万円を突破、秋映画の定番として存在感を示している。先週2位の『ブレードランナー 2049』は6位で、累計興収は6億9500万円に。また、9位の『劇場版 Fate/stay night [Heaven’s Feel]I.presage flower』は累計興収11億円を突破。スマートフォンのGPS機能と連携した、関連アプリ「Fate/Grand Order」の週替わり“概念礼装”(ゲーム内アイテム)プレゼントが未だ続いており、まだ記録は伸びそうである。【トライワークス】