ブルゾンちえみ、B'zも参戦!『ジオストーム』の嵐を呼ぶ宣伝展開が『スター・ウォーズ』の牙城を飲み込んだ!
首都圏の大雪は“この映画”の勢いが呼び寄せたのか?1月20・21日の映画館は、世界中の天候を制御する気象衛星の暴走を描いたディザスター・パニック『ジオストーム』に支配されていた!
土日2日間で動員17万1000人、興収2億4200万円をあげた『ジオストーム』は、ディザスター映画の巨匠ローランド・エメリッヒの下で経験を積んだディーン・デヴリンの初の長編監督作品。ゆえに地球破壊描写の凄まじさは師匠譲りで、ド迫力映像が怒濤の如く展開。寒波、地割れ、雷、竜巻など悪天候のオンパレードは4D上映向きと言え、この要素も好評を博したようだ。
ハリウッドスターに頼らない!功を奏した個性的な宣伝展開
そのヒット要因の一つと思われるのが、フックの効いた多岐にわたる宣伝展開だ。日本語吹替版には上川隆也、山本耕史、そして人気お笑い芸人・ブルゾンちえみを起用。ブルゾンは劇中、大統領を警護するシークレット・サービス・エージェント(キャリアウーマン!)の声を担当し、そのハマり具合も見事なもの。プレミアイベントでは上川、山本に挟まれ‟ブルゾンちえみ with G”結成か?などと話題作りでも貢献した(Gは『ジオストーム』のG)。また日本版主題歌を、これが初の洋画主題歌起用となるB'zが担当。ちなみに曲名は「DINOSAUR」だが、本編に恐竜は出てこないのであしからず。デヴリン監督も「出会うべくして出会った楽曲!」と称賛しているという。
ほかにも映画の内容に合わせて、非常時にあったらうれしい“カップラーメン1年分”などが当たるTwitterキャンペーンや、灼熱サウナや極寒氷風呂で『ジオストーム』の世界を疑似体験できる(!?)台東区上野の銭湯とのコラボ(その名も‟地終嵐湯”)、“気象つながり”で気象予報士の森田正光&依田司が出演したトークイベント、サンリオの人気キャラ“ぐでたま”など人選(キャラ選)がバラバラ過ぎて逆に気になるコラボ映像…など、“刺さる”宣伝がソーシャルメディアを通じて多くの観客に足を運ばせたのかもしれない。
打倒『8年越しの花嫁』?長澤まさみ&高橋一生の共演作も健闘
さらに、首位は逃すも『スター・ウォーズ』を退けて2位スタートを切ったのが『嘘を愛する女』だ。土日2日間で動員11万7000人、興収1億6000万円をあげた本作は、TSUTAYA主催のオリジナル映画企画のコンテスト「TSUTAYA CREATORS' PROGRAM」の第1回グランプリ受賞作の映像化作品。長澤まさみ、高橋一生をはじめ、DAIGO、川栄李奈、黒木瞳、吉田鋼太郎ら豪華俳優が共演しているのも話題で、男女幅広い客層に受け入れられたようだ。
4位には『パディントン2』が初登場。世界各国で読み継がれるイギリスの児童文学シリーズの実写化第2弾で、土日2日間で動員9万3000人、興収1億1700万円をあげた。前作に続き、オリジナル版のパディントンの声を『007』シリーズのベン・ウィショーが、日本語吹替版の声を松坂桃李が担当している。
公開6週目にして首位を明け渡した『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』は第3位に。土日2日間で動員9万5000人、興収1億4100万円をあげ、累計興収は68億円を突破した。また、先週2位だった『キングスマン:ゴールデン・サークル』は5位に、先週3位の『8年越しの花嫁 奇跡の実話』は6位にそれぞれ順位を落とした。
今週末から“阿部寛”強化シーズン!?
今週末には『~最後のジェダイ』のフィン役、ジョン・ボイエガ主演の『デトロイト』(1月26日公開)や、阿部寛主演×東野圭吾原作の「新参者」シリーズの完結編『祈りの幕が下りる時』(1月27日公開)などが待機している。特に阿部は、『空海―KU-KAI―美しき王妃の謎』(2月24日公開)『北の桜守』(3月10日公開)と3か月連続で出演作が公開され、今年前半の“映画界の顔”となりそう。その興行にも注目したい。
文/トライワークス
1位 ジオストーム
2位 嘘を愛する女
3位 スター・ウォーズ/最後のジェダイ
4位 パディントン2
5位 キングスマン:ゴールデン・サークル
6位 8年越しの花嫁 奇跡の実話
7位 DESTINY 鎌倉ものがたり
8位 映画 妖怪ウォッチ シャドウサイド 鬼王の復活
9位 劇場版 マジンガーZ / INFINITY
10位 未成年だけどコドモじゃない
※興行通信社調べ