森崎ウィンがスピルバーグ監督から直々に“iPhone7”をプレゼントされた理由を明かす!
「ジュラシック・パーク」や、「インディ・ジョーンズ」シリーズなど、体感型エンタテインメントを手掛けてきたスティーヴン・スピルバーグ。バーチャル世界の大冒険を描いた最新監督作『レディ・プレイヤー1』(4月20日公開)で、侍のアバター〈ダイトウ〉を操る日本人・トシロウを演じた森崎ウィンが、その舞台裏を明かした。
ハリウッド映画への出演を目標にしていた森崎は、内容も知らずに“20代で英語がしゃべれる俳優”を探していたアメリカ映画のオーディションに参加した。「最初はタイトルもなにもわからない状態でした。二次オーディションでロサンゼルス に行ったら、そこにスピルバーグ監督がいて…。あまりの驚きに、まったく実感が湧きませんでした」と笑う。
スピルバーグからの要望は、侍らしい重厚なセリフ回し。「“マフニ”のように低い声でと言われたんです。“マフニ”ってなんだろうと悩んでいたら、“三船(ミフネ)”敏郎さんだと気がついて(笑)。三船さんの時代劇を見て勉強しました」。素顔のトシロウと〈ダイトウ〉のモーションキャプチャーも自ら演じるために、日本を発つ前には道場にも通ったそうで、「殺陣から刀を扱う所作まで、ひと通り習って撮影に臨んだんです」と役作りを明かしてくれた。
これまで映画やテレビ、舞台など多くの現場を経験してきた森崎。しかしハリウッド映画は想像を超えるスケールだったという。「巨大IT企業の建物は、倉庫のようなスタジオに実際に建てられていたんです。その規模に圧倒されました」。もう1つ驚かされたのが、軽食のクラフトサービスだそうで「巨大なトレーラーの前に、ドーナツやケーキなどがずらっと並んでいるんです。これがハリウッドか!と思いましたね(笑)」と無邪気さを覗かせる。
今作は侍〈ダイトウ〉の殺陣に加え、トシロウとしてもアクションが求められた。「撮影スタジオの隣がアクションチームのスタジオ。そこでスタントを習いました」。過激なシーン以外はアクションもすべて俳優が演じている。森崎は『スターウォーズ/フォースの覚醒』(15)にも出演した女優ハナ・ジョン=カーメンと格闘戦を展開。「結構ガチでパンチを入れてくるんです。パッドをしていてもアザができました」と体を張った現場を振り返る。
ハリウッドデビューの感想を聞くと「求められることをこなすのに追われ、完成した映画のクレジットに自分の名前を見つけた時にやっと実感できた」そう。もっとも印象な出来事はスピルバーグからのプレゼントだという。「当時は発売前だったiPhone7をいただきました 。少し未来の話だから、まだ買えないものを選んでくれたそうです」と語る森崎は、iPhoneを箱から出していないという。「今回が僕のスタートだと思うんです。願掛けじゃないですが、次にハリウッド映画に出られた時に、このiPhoneを持っていきます」と力強く意気込みを語った。
取材・文/神武団四郎