タイ&オリビア&森崎ウィン、仲よし3人が明かす“スピルバーグ体験”を経て見えた未来

インタビュー

タイ&オリビア&森崎ウィン、仲よし3人が明かす“スピルバーグ体験”を経て見えた未来


オリビアは「即興性」をあげる。「その日に思いついたことを、パッと映画のなかに盛り込んだりするの。『アイデアが浮かんだんだ』と言って10分くらい席を外すと、それをしっかりと物語として映画のなかに入れてしまう。私が望んでもできないようなレベルのことをやってのけてしまう天才で、その才能を寛大にみんなにわけてくださるような方よ。本当の天才だと思うわ」。

森崎は「空気づくり」に舌を巻く。「もちろん緊張感もありますが、撮影は毎朝、スピルバーグ監督のハグから始まるんです。監督が来た瞬間に、キュッとみんながまとまるんですよ。ものすごい数のスタッフさんがいるというのに!まるで見えないオーラで包み込んでくれるよう。魔法にかけられたみたいで、まさにオアシスにいるような感覚になるんです」。

未来を掴み取っていく若者を演じたが、役者道を歩んでいく彼ら自身にとっても、本作での経験はかけがえのないものとなった様子だ。タイは、スピルバーグ監督との出会いを通して「“人生は楽しいものなんだ”と感じること。その気持ちを諦めてはいけないと思ったんだ」と語る。「若い時期に、こんなにすばらしい経験ができた。本当に感謝しかないよ。僕にとってこんなことは、もう二度とないかもしれない。スピルバーグ監督の現場に身を置けるなんて、そんな機会は誰にでも訪れることではないからね。だからこそ、本作での経験を絶対に忘れず、将来の自分にも生かしていきたいと思っているんだ」。

オリビアは「好奇心を持つことの大切さ」を強く感じたそう。「スピルバーグ監督は、あらゆるものを自身の内なる子ども心から生み出していると思ったの。私もいまでは家賃を払う大人になって、年老いていく両親も目にしている。人生に対して苦味を感じることもあるわ。ちょっと悲観的なところがあるのよ(苦笑)。でも、人生の美しい部分、前向きな部分に、もっともっと目を向けてみたいと思ったの」。

森崎は「飛び込む勇気をもらった」と瞳を輝かせる。「スピルバーグ監督の現場に入ることは、とても緊張しましたし、言葉の壁もありました。自分を裸にすることができるだろうか…と不安でもありました。でも途中から、『わからないものはわからない。これはどうですか!』とどんどん提示していくようにしたんです。そうやって気持ちを切り替えた時に、ものすごく楽になって。これからもその気持ちを忘れずに、いろいろなものに飛び込んで行きたいと思っています」。インタビュー中も溌剌とした笑顔を見せ合うなど、“同志”としての絆を感じさせる仲よしの彼ら。スピルバーグ監督のもと、大きな一歩を踏み出した彼らのこれからが楽しみになる、アツい言葉だった。

取材・文/成田 おり枝

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