88歳になるクリント・イーストウッド、監督作で俳優復帰!
今年で満88歳になるクリント・イーストウッドが新作映画で俳優として復帰する事が明らかになった。米バラエティはイーストウッドが監督を手がける新しい映画『The Mule(原題)』で、主演も務めることになったと報じている。
この映画は、財産を失った上、失業し身寄りもいない80代の主人公アール・ストーン(イーストウッド)が、運転手として引き受けた新しい仕事をするうちにメキシコの麻薬組織のコカインの運び屋になってしまう…という話。これは、アメリカで実際に起きた麻薬事件を報じた2014年のニュー・ヨーク・タイムズ・マガジンの記事を基にしている。
アール・ストーンに目を光らせる麻薬取締局の捜査官コリン・ベイツ役はブラッドリー・クーパーが演じる予定となっている。イーストウッドが俳優として映画に出演するのは、エイミー・アダムスと共演した『人生の特等席』(12)以来で、イーストウッドとブラッドリーは『アメリカン・スナイパー』(14)以来のコラボレーションとなる。
同作はワーナー・ブラザースとインペラティブ・エンターテインメントが共同製作をする予定で、イーストウッドはプロデューサーとしても製作に携わる。撮影監督は『わたしはロランス』(12)や『わたしに会うまでの1600キロ』(14)のワイヴス・ベランガーが担当する予定だ。
イーストウッドのファンにとっては、俳優として映画には積極的に出演しないと発言した彼を再び大画面で観る事が出来る朗報だ。年を重ねても映画界の第一線で活躍し続けるイーストウッドの活力の源は、やはり映画に対する想いだろう。
同じく今年で88歳になるジャン=リュック・ゴダールも、先日カンヌ国際映画祭で新作映画『The Image Book(原題)』を発表し“スペシャル・パルムドール”を受賞したばかり。
若手監督たちに負ける事なく映画に情熱を注ぐ名監督達の活躍ぶりは、観ている側にとっても活力をもらえるものだろう。
LA在住/小池かおる