ピチピチのキャミソールで女装も披露!?シュワちゃんがはしゃぎ過ぎな殺し屋に!
盟友シルヴェスター・スタローンの72歳のバースデーパーティに贈られたビデオメッセージで、自身の放ったジョークに爆笑しながらお祝いコメントを述べるユーモラスな姿が、アメリカのエンタメサイトで報じられたアーノルド・シュワルツェネッガー。数々の映画でもイメージそのままの快活な暴れっぷりでファンの心を掴んできた彼だが、最新作『キリング・ガンサー』(7月14日公開)では、いろんな意味でシュワちゃん史上最も“やり過ぎ”な姿を披露している!?
本作は“ガンサー”と呼ばれる世界最強の殺し屋と、彼の命を狙う暗殺者集団の壮絶な戦いをドキュメンタリータッチで描く異色のアクションコメディ。シュワちゃんは、手がかりを一切残さず、痕跡も目撃者もいない、正体不明かつ神出鬼没のガンサーを演じている。
“世界最強の殺し屋”と聞いて、『ジョン・ウィック』シリーズの主人公のようなハードボイルドな男を想像する人も多いことだろう。ところがこのガンサーは、ハードボイルドとは程遠く、むしろおちゃらけまくりな人物。
敵をライフルで始末して笑顔&カメラ目線で「大当たり!」とはしゃいだかと思えば、それだけでは飽き足らずバズーカで敵のアジトごと吹き飛ばしたり、冷蔵庫の扉をひん剥いて敵をタコ殴りにしたりと、やることがいちいち過剰。さらに“変装の名手”として、敵が宿泊しているホテルに潜入するのだが、彼が選んだ変装はなんと女性!あのごっつい体を女性ものの肌着にねじ込んで、ノリノリで敵を始末するガンサーの姿は、とにかく“ヤバい”の一言だ。
さらにクライマックスでは、殺し屋からカントリー歌手に転身するワケのわからない展開に。ウエスタンシャツにテンガロンハットというわかり易すぎる衣装に身を包み、微妙な歌唱力を披露すると、カメラに向かって「待ってろよ!ブラッド・ペイズリー!」と名アーティストに宣戦布告…。本作ではプロデューサーも兼任しているシュワちゃん、セルフプロデュースの方向を豪快に間違っている気もするが、あまりに楽しそうな姿には、もはや微笑ましさすら感じてしまう。
近年では、ゾンビ化する最愛の娘を守るため苦闘する父親に扮した『マギー』(15)や、航空機事故の真相を追う男を演じた『アフターマス』(17)での繊細な演技が、映画ファンや批評家から高評価を得ていた彼だが、シリアスな作品が続いたことへの反動かと心配になるほど、『キリング・ガンサー』ではフザケっぷりが炸裂…。彼が見せる過剰なサービス精神をスクリーンで受け止めろ!
文/トライワークス