『ちょんまげぷりん』に主演する錦戸亮の理想の家庭像って?

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『ちょんまげぷりん』に主演する錦戸亮の理想の家庭像って?

歌手、俳優、バラエティと多方面での活躍が目覚しい錦戸亮。彼が初主演する映画『ちょんまげぷりん』(7月31日公開)で演じた侍・安兵衛が、世の女性たちの心をつかんでいるようだ。

原作は荒木源の同名小説。180年前の江戸時代から現代の東京に迷い込んだ侍が、シングルマザーのひろ子と息子の友也の家に居候する中、パティシエの道に目覚めていくという物語なのだが、劇中で錦戸扮する安兵衛が見せる義と人情にあふれた精神が、とにかく男らしいのだ。

メガホンを取ったのは『ゴールデンスランバー』(09)などの中村義洋監督。監督によれば、安兵衛のイメージは『たそがれ清兵衛』(02)だという。「彼が、現代社会にやってきたらどうなるか?」を考えた監督は、安兵衛のシーンは時代劇を撮る感覚で撮っていたのだとか。

一方、安兵衛を演じた錦戸亮は「面白いことをしているとは思わず一切ふざけず演じた」という。ひとり芝居ならぬ、ひとり時代劇となった彼は、疑問に感じたことは所作指導の人に即確認。“刀は左に差す”“すれ違う時は相手を右に通す”など、諸々の所作の意味を知るうちに「(義と人情を重んじる)安兵衛の生き方をカッコイイと思った」そう。

スーパーの前で呆然と立ち尽くす冒頭のシーンをはじめ、様々なカルチャーギャップで笑わせつつも、大事なところでは、男らしい発言をする安兵衛。すぐメソメソ泣いてしまう友也に「男はやたらに泣くものではない」と諭し、注意されても聞き入れない子どもたちに「母上に対して、何という口のききようか。誤られい」と一喝する。

また、働くひろ子に「奥向きのこと(家事)は女、表向きのこと(仕事)は男と決まっておる!」と言うものの、現代では女性も働く時代と聞かされた彼は、ひろ子をサポートするため、スーパー主夫に変身。テキパキと家事をこなす安兵衛は、働く女性にとってまさに理想の男かもしれない。

ちなみに演じた錦戸が思い描く理想の家庭は「男性が働いて、女性が家事をしてくれること」なのだとか。「両親が共働きだったので、家に帰った時、かあちゃんに『お帰り』って言ってもらえないことが寂しくて。だから(結婚したら)、奥さんが『お帰り』って言ってくれる環境を作りたいです。もちろん、すべての男女がそうあるべきとは思わないし、時間がたてば真逆のことを言ってるかもしれませんが(笑)」と錦戸は教えてくれた。

さて、スーパー主夫を経て、パティシエという天職に巡り会う安兵衛だが、錦戸自身の天職は? 「今だったら俳優です! もし、これが歌手としてのインタビューなら、歌手って答えるかもしれないけど(笑)。俳優の仕事はとにかく楽しいんです。その魅力が何かは、モヤっとしているんですけど、とにかく楽しい。それだけは分かるんです」。

そう語る錦戸亮が、日本の侍を体現した『ちょんまげぷりん』。侍と現代の人々が繰り広げるコミカルなやりとりに笑いながらも、働く人たちが持つ悩みや葛藤、人と人の絆が繊細に描かれた極上の一品。是非劇場で召し上がれ!【Movie Walker/大西愛】

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