安室奈美恵も出演していた!絶対にマネしちゃダメな“カンニング”を扱った映画たち
学園ドラマにつきものではあるものの、実際にやったことがある人は少ないであろうカンニング。タイ発の『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』(9月22日公開)では、学生たちによるカンニングの華麗なテクニックが披露されるが、これまでにも国内外で“カンニング”をテーマにした映画が作られていたのを知っているだろうか?
オールドファンなら真っ先に思い出すであろう作品が、82年に日本公開されたフランス映画『ザ・カンニング IQ=0』(80)。大学受験に挑む予備校生たちが教師を相手にドタバタを繰り広げるコメディで、伸縮自在のジャケットの襟だったり、時計のバンド、ヘアバンドなどを使った古典的な手法や、ユニークなキャラクターたちの奮闘ぶりが描かれる。翌年には続編『ザ・カンニング アルバイト情報』(82)も公開されるなど、ここ日本でも人気となった。
それから十数年、日本でも96年に『That'sカンニング! 史上最大の作戦?』が公開されているが、本作のヒロインを務めたのが、先日引退した歌手・安室奈美恵。学生寮存続のため、悪徳教授に挑む女子大生というのが彼女の役柄で、女優として映画に出演したのは本作が最初で最後というメモリアルな作品となった(※『学校II』に本人役で出演)。本作でもカツラに答案を仕込んだり、(安室ちゃんも)マニキュアに細かく書き込まれた答えをルーペで確認したりと、学生たちが教師の目を盗んでは試験に挑む姿が描かれていた。
前述した2作が教師と生徒とのバトルをメインにしたコメディタッチの作品だったのに対し、『バッド・ジーニアス~』でのカンニングシーンではクライムサスペンスにも似たスリリングな攻防が繰り広げられているのが特徴。さらに、タイにおける貧富の差など、学生たちを巡るシリアスなテーマも盛り込まれていて、同じ“カンニング”というテーマを扱いながらも国が違えばここまで違うかと思わせる。ぜひこの機会に、過去のカンニング映画にも目を向けてみてはいかがだろうか。
文/トライワークス