大沢たかお『キングダム』人気キャラ・王騎にどう挑んだ?抱いていた不安、髭へのこだわり

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大沢たかお『キングダム』人気キャラ・王騎にどう挑んだ?抱いていた不安、髭へのこだわり

累計発行部数3600万部を突破する大ヒットコミックを実写映画化する『キングダム』(19年4月19日公開)のキャストが、いよいよ発表となった。原作ファンの大きな関心事だったのが、主人公の信(山崎賢人)、中華統一を目指す若き王・政(吉沢亮)だけでなく、絶大な人気を誇るキャラクター・王騎の配役だ。王騎に抜てきとなった大沢たかおは、10月9日に行われた製作報告会見で「不安もあった」と胸の内を吐露。しかし他のキャスト陣からは大沢の王騎に「鳥肌が立った」「王騎そのもの」と絶賛の声が上がった。

本作は、大将軍になる夢を抱く戦災孤児の少年・信と、若き王・嬴政(えいせい/後の秦の始皇帝)を壮大なスケールで描く漫画「キングダム」を実写映画化する歴史エンタテインメント大作。王騎は秦の六将軍最後の一人で、血が沸き立つような戦場を求める得体の知れない人物。原作では、独特な笑い方や口調も読者に大きなインパクトを与える一方、信の成長のカギを握るカリスマ性あふれる人物として、深く愛されているキャラクターだ。

すでに撮影は終えており、現在はポストプロダクション作業中である本作。実写版の王騎がどのように描かれているのかはまだベールに包まれているが、公開された本編映像やポスター画像では、特徴的な髭と堂々としたオーラをまとった王騎を目にすることができる。会見で大沢は「王騎の見た目は、ほとんど人間じゃない」と苦笑いを見せつつ、「自分なりにどう演じるのか不安だった」と告白。「佐藤(信介)監督をはじめとした佐藤組のスタッフや、チャーミングでステキな情熱を持ったキャストたちと仕事ができたことで、自分なりに限りを尽くせたかなと思う」と周囲に支えられて、王騎役を演じられたと語る。

とりわけ信役の山崎からは刺激を受けることもあったそうで、「現場では別人のように目つきが変わる。山崎賢人という存在が消える。そういう姿を見れたのはうれしかったし、刺激にもなった」と称えた大沢。中国ロケにも参加し「壮大で、日本では経験したことのない馬の数や人の多さだった。そういうものが王騎という役に出ていれば」とスケールの大きさも実感しながら撮影に挑んだという。人気漫画の実写化とあって、見た目にもこだわり「髭も何度もやり直した。監督も妥協がなかった」のだとか。

その大沢の王騎について「いま思い出しても鳥肌が立つ」と語ったのが吉沢で、現場でもっとも印象に残っているのは「大沢さんと対峙するシーン。体の大きさが尋常じゃなかった」とのこと。「対峙してお芝居をした時に、立っているだけの説得力が半端じゃない。圧倒的なものがあった。その緊張感が、お芝居をやるうえですごくいいものだった」と大沢の王騎から引き出されたものも多かった様子。騰(とう)役の要潤も「大沢さんの役への近づき方には驚いた。いまの体重プラス、10キロ以上はあったと思いますが、すごく大きく見えた。王騎そのもの」と惚れ惚れとしていた。

脚本づくりにも参加した原作者の原泰久が、仮編集の段階ですでに「5回泣いた」と最大の賛辞を寄せている本作。実写版・王騎の登場にも期待が高まる。

取材・文/成田 おり枝


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