ハリウッド版『ゴジラ』続編、背びれは初代54年版!監督は根っからのゴジラファン
ハリウッド版『GODZILLA ゴジラ』(14)の続編となる『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』(19年5月31日公開)のスペシャルステージが12月1日、千葉・幕張メッセで開催中の「東京コミコン2018」で行われ、来日したマイケル・ドハティ監督が登壇。ゴジラ、モスラ、ラドン、キングギドラといった怪獣たちに込めた想いを明かした。
『スーパーマン リターンズ』(06)、『X-MEN:アポカリプス』(16)などの脚本を手掛けたドハティ監督がメガホンをとる本作。ゴジラに加え、モスラ、ラドン、キングギドラなど日本を代表する怪獣たちが登場し、怪獣たちに翻弄される登場人物たちの人間ドラマを描きだす。「3、4歳くらいでゴジラと出会った。初めて観たのは54年版のオリジナル『ゴジラ』」と根っからの“ゴジラファン”だというドハティ監督は「ゴジラ映画を作ることは、小さなころからの夢だった。今回のオファーは即答だったよ」と告白。「ゴジラ映画にとてもリスペクトを抱いている。オリジナルが大好きなんだ」と熱っぽく語っていた。
「ゴジラ映画の音楽も大好き。『ゴジラのテーマ』も『モスラのテーマ』も本作に盛り込んでいます」とさっそく最新作の秘密を公開したドハティ監督。「本作は“モンスター・オペラ”だと思っている。美しく、怖いような雰囲気があって、エモーショナルでありながら、人類と自然、人類と怪獣との関係性を深く掘り下げる映画にしたかった」と本作に込めた想いを語っていた。
怪獣たちが大集合することでも話題の本作。ゴジラの造形については、「ギャレス・エドワーズ監督版の『GODZILLA ゴジラ』に登場したゴジラを踏襲しようとは思っていた。さらに54年版のゴジラの背びれが一番いいなと思っていたので、それをつけた」と前作からの変化を加えたという。「ゴジラの背びれは王冠のような存在。大きく美しくなければダメだと考えた」と話す。
また「モスラは一番の挑戦でもあった。彼女は女神だからね。美しさと同時にパワフルさもあって、キングギドラとも渡り合えるような猛々しさが必要。モスラの目は、ゴジラの目をイメージした。ゴジラとなんらかのつながりを持ってほしかった」、「ラドンは火山のなかで冬眠しているところを発見される。火山で進化したので、皮膚が熱や炎に耐えうるようになっている」、「キングギドラの3つの頭は、それぞれ性格を変えた。3兄弟のようだね。モーションキャプチャーで3人の役者さんに演じてもらった」とそれぞれの怪獣への想いを吐露。
すべてにおいて「旧作を見直して、研究してデザインを決めた」と最大の敬意を払い、「東宝ゴジラ映画の至宝とも言える、4つの怪獣たちに登場してほしかった」と語り、大きな拍手を浴びていた。
取材・文/成田 おり枝