ダークな時代劇で見せる瑛太の“闇の表情”にゾッ…!豪華男優陣との競演にも期待!!
「時代劇の灯を消すな」というスローガンのもと本格的な時代劇作品を手掛け続け、開局20周年を迎えた時代劇専門チャンネル。これを記念して製作されたオリジナル時代劇『闇の歯車』が、同チャンネルにて2月9日(土)より放送。また、放送に先駆けて1月19日(土)からは、劇場でも期間限定で上映される。
本作は、時代劇の名手、藤沢周平が珍しくサスペンスを手掛け、犯罪という人間のダークサイドに深く切り込んだ同名の時代小説を実写化したもの。闇の世界で生きる主人公の佐之助が、行きつけの酒亭おかめで出会った謎の男・伊兵衛から、商家に眠る700両を強奪する儲け話を持ちかけられ、病気の妻を持つ浪人や前科者の老人といった素人たちで完全犯罪を試みるが…というストーリーとなっている。
キャスト陣も豪華で主人公の佐之助を瑛太が、伊兵衛を橋爪功が演じているほか、緒形直人、中村蒼、蓮佛美沙子、石橋静河、中村嘉葎雄といった実力派俳優たちが脇を固め、このサスペンス調の時代劇に説得力を与えている。
先に公開されている予告編にもこのダークな雰囲気は存分に漂っており、特に瑛太の演技は見事。佐之助の抑えめな声のトーンと、闇を感じさせる眼差しの暗さ、そして徐々に狂っていく表情には、思わず背筋が凍りそうなほどの気味の悪さをはらんでいる。また伊兵衛のどこか裏のありそうな不敵な笑みや、佐之助が伊兵衛に詰め寄り「お前、何者だ」と問いかけるセリフからも、歯車が徐々に、しかし確実に狂っていく気配を感じることができるだろう。
これまで時代劇専門チャンネルが手がけてきた18本の時代劇は、どれも“義理人情”の世界を描いてきたが、本作は次の時代を見据える区切りの作品ということもあり、それらとは一線を画すものとなっている。普段あまり時代劇を観ないという人も、人間の闇を描いたこの新鮮味あふれる作品ならば、きっと存分に楽しめるはずだ。
文/トライワークス