行定勲監督「本当は『チワワちゃん』を映画化したかった」!?岡崎京子作品を映画化した監督対談が実現

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行定勲監督「本当は『チワワちゃん』を映画化したかった」!?岡崎京子作品を映画化した監督対談が実現

「ヘルター・スケルター」などの人気作で知られる漫画家・岡崎京子の原作を、若手実力派キャストと弱冠27歳の新鋭・二宮健監督で映画化した『チワワちゃん』。二宮監督は、同じく岡崎京子作品である『リバーズ・エッジ』(18)を実写化した行定勲監督との対談を熱望しており、27日、二宮監督と行定監督によるスペシャルトークイベントが実現した。

司会として登壇した映画評論家の森直人から作品の感想について聞かれた行定監督は「巧みだね」と好評価。実は行定監督も「チワワちゃん」を映画化したかったそうで、「岡崎先生に『チワワちゃん』を映画化させて欲しいと言いに行こうと思っていて、その頃に二宮と会ったらチワワをやるって言われたんです」とコメント。

さらに主演の吉田志織に対しても、「吉田志織さんは昔ワークショップで教えたことがあって。ある時会ったら『チワワを演じました』って言われまして。そしたらなにこのチワワちゃん…俺好きになっちゃったもん(笑)」と意外な接点があったことを明かした。二宮監督が作品を現代的なアプローチで描いたことに対しては「“SNSでつながっているんだけど、なにも分かってなかったんじゃないか?”っていうのが、確かにいまの人達にとっては、観た時に重なるものがあると思う」とコメント。

逆に行定監督が手掛けた『リバーズ・エッジ』について二宮監督は「映画化するっていう情報をチワワの撮影準備中に知ったのでビックリしちゃって。てっきり『ヘルタースケルター』の次は『チワワちゃん』だと思ってたんで」と、行定監督同様に、自身も驚いたとコメント。作品を観た感想を聞かれると、「行定さんは職人として真っ当にやり切ったから、僕は好きにしようって、ある意味背中を押して貰えた。これがあるなら『チワワちゃん』(の舞台)を現代にしても大丈夫だなと自信を持てましたね」と語った。

また『チワワちゃん』のキャストに対して行定監督は、良い役者が揃っていたとコメント。「次の作品で使おうとも思った役者もいたし、気になっていた役者でも、寛一郎くんは違う顔を見た気がしました。(村上)虹郎もいいよね。成田君もキャラクター的に難しいのに上手かった。でもなによりチワワちゃんですね」とそれぞれの演技を絶賛した。

行定監督も絶賛のチワワちゃん。二宮監督からは「チワワがしゃべる時は、常に位置関係で上にいるようにしてました。身長を感じさせないようにしつつ、それによってチワワちゃんに抑圧されてる皆、みたいなのもやりたくて」と、思わぬ裏話も。

27歳にして青春の幻影を描いたことについては「僕でも青春が終わっていく感じはしますから(笑)。そういう青春の終わりってものを感じなきゃっていう義務感がどっかで芽生えて。青春を終わらせる映画を撮らなきゃという使命感がありましたね」と映画に懸けた思いを熱く語った。

最後に行定監督は二宮監督に対して、「器用貧乏になって欲しくないなと思いますね。これからは砂漠を歩いて行くような感じになると思うので、いいオアシス、いい人を見つけてね、補給しながらやっていって貰えればと思いますね(笑)」とコメント。盛況のなか、イベントは幕を閉じた。

文/編集部

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