幼女の“悪い顔”にドキッ!?ファンタジー×ミリタリー『幼女戦記』の世界をおさらい
2017年にテレビアニメも放送されたカルロ・ゼンの人気ファンタジー小説「幼女戦記」。18年12月時点で原作シリーズが400万部を突破し、その勢いは衰えることを知らない。そして、アニメ放送終了から約2年が経つ今年、ついに完全新作で描かれる『劇場版 幼女戦記』(2月8日公開)が封切られる!魔法と銃器が存在する世界観に、美麗な幼女が戦場を駆け回るという、奇抜な設定が話題の本作が持つ魅力を復習しておきたい。
本作の舞台は、第一次世界大戦と第二次世界大戦が混ざったような、ヨーロッパを思わせる異世界。本作の主人公、ターニャ・デグレチャフ少佐は、帝国軍に所属する魔導士官で卓越した魔法技術を誇る魔導師であり、指揮官としても優秀な軍人だ。超リアリストな性格でもあり、軍人としてキャリアを積んだ後は後方勤務で安定した生活を送ろうと目論んでいる。そんな歴戦の戦士を思わせる彼女だが、その姿は金髪碧眼、雪のように白い肌を持つ……天使のような美幼女なのだ!
麗しき美幼女は日本のサラリーマンが転生した姿
なぜ幼女が軍人であり多大な戦果を挙げているのか。その理由は彼女が“転生者”だから。元々は現代日本に住んでいた30代の男性サラリーマンだったが、ある日(紆余曲折があり)記憶を持ったまま転生させられてしまい、以降はターニャとして過ごすことに…。前世での知識を踏まえた合理的な判断と高い分析能力、持ち前の戦闘能力でみるみるキャリアを駆け上がっていく。そんな非情なまでに成果主義的な彼女が見せる、幼女らしからぬ“悪い顔”に思わずドキッとさせられてしまうのだ。
ここまで説明すると、ターニャが凶暴な“戦闘狂”に思われそうだが、前述したように後方での安全な勤務を望むなど、本人は平和主義者を自負している。しかし、戦場での情け容赦ない戦いぶりや、戦績の高さを買われ、意思に反して前線へと送られ続けてしまう…。また、自ら率先して危険を冒すなど、部下からの信頼も厚い。上官の命令に振り回され、図らずもとも周囲に担がれてしまう、悲哀に満ちたターニャへの“皮肉”も本作の魅力となっている。
銃器と魔法が融合した大迫力のバトルシーン
ターニャのキャラクター性と共に、本作の見どころと言えるのが壮絶な戦場の数々だろう。この異世界では銃を始めとする科学技術とファンタジーでしかありえなかった魔法(魔導)とが同居しているため、戦争での主力はもちろんその2つ。ターニャを始めとする魔導師たちは戦場の空を駆け、銃弾から身を守る防御術式を張り、魔法を込めた弾丸を用いて大火力の攻撃を行うため、魔導師同士の戦闘はド派手なものとなる。ファンタジーとミリタリーが合わさることで生まれるロマンは計り知れない。
新たな戦場や新キャラクターの登場、そして戦いの壮絶さも激しさを増す、待望の『劇場版 幼女戦記』。ひとたび足を踏み入れれば、劇場版クオリティで描かれる白熱の戦闘シーン、そしてターニャの“悪い顔”の虜になること間違いなし!
文/リワークス