「生きろ。」「トンネルのむこうは、不思議の町でした。」…社会現象となったフレーズたち【心に残る平成の映画 教えてください】
19年4月30日(火)、平成が終わる。『タイタニック』『アバター』に驚き、宮崎駿作品や「踊る大捜査線」シリーズに熱狂した約30年間。「DVD&動画配信でーた」では、読者の心に残った平成の映画や俳優を教えてもらい、4月20日発売の「DVD&動画配信でーた」5月号で大々的に発表するアンケート企画を実施した。毎号様々なテーマで、平成の映画を思い出すために役立つ特集を掲載して好評を博しているが、Movie Walkerでも“「DVD&動画配信でーた」Presents 特別企画・心に残る平成の映画 教えてください”として掲載中。
シリーズ「キャッチコピーで振り返る“平成の映画”30年」最終回では、日米の人気アニメーション・スタジオに見るキャッチコピーの移り変わりを紹介。懐かしの時代へタイム・トリップしつつ、心に残る1本を思い出してみて。
カッコイイとは、こういうことさ。『紅の豚』(92)
生きろ。『もののけ姫』(97)
トンネルのむこうは、不思議の町でした。『千と千尋の神隠し』(01)
生きねば。『風立ちぬ』(13)
姫の犯した罪と罰。『かぐや姫の物語』(13)
ジブリ作品のコピーは、名コピーライターの糸井重里が手掛けたことでも有名。彼の初参加は平成直前の『となりのトトロ』『火垂るの墓』(共に88)なので、平成ジブリの多くは彼のコピー。糸井コピーの特徴は作品の狙いをズバッと伝えることで、『魔女の宅急便』(89)の「おちこんだりもしたけど、私はげんきです。」は今もパロディ的に使われることが多い。「生きねば。」は糸井考案ではなく宮崎駿の漫画版『風の谷のナウシカ』のセリフから。印象的だが高畑勲監督が難色を示した『かぐや姫の物語』のコピーは、鈴木敏夫プロデューサーが考案。パッケージ発売時のコピー「あゝ無情」は爆笑問題の太田光のアイデアだ。
全てが変わる。ディズニーが変える。『トイ・ストーリー』(95)
いくつになっても、旅に出る理由がある――。『カールじいさんの空飛ぶ家』(09)
「さよならなんて、言えないよ…」『トイ・ストーリー3』(10)
モンスターよ、大志を抱け。『モンスターズ・ユニバーシティ』(13)
あなたの、初めての友だちは誰ですか?『アーロと少年』(15)
ピクサーがディズニーと組んでCGアニメーションの時代を築き上げたことは歴史的事実。3DCGの長編アニメーションに初挑戦した『トイ・ストーリー』は今観ればCGのクオリティは高くはないが、「全てが変わる。ディズニーが変える。」というコピーは未来を予見していたようでゾクゾクする。『モンスターズ・インク』(01)のロング版コピー「扉の向こうには、見たこともない世界と なぜか懐かしい思い出が、待っています。」はちょっと説明しすぎ(?)。一方で「さよならなんて、言えないよ…」とさらりと切なさを煽る『トイ・ストーリー3』は、『トイ・ストーリー』シリーズの充実の歴史があるからこそ成立する技だろう。
次回からは、シリーズ「“平成の映画”30年 テーマ曲紅白歌合戦」がスタート。乞うご期待!
文/サードアイ 構成/「DVD&動画配信でーた」編集部
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(https://www.disney.co.jp/studio/news/20190315_01.html)